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ヨウシュヤマゴボウ

質問内容

荒地や道ばたに生えている草丈が約1メートル、茎がピンク色、黒紫色の実をつぶすと鮮やかな紫色の汁が出る植物について知りたい。

回答内容

 インターネット検索エンジン「Microsoft Bing」で「ピンク色の茎 黒紫色の実 雑草」と入力して検索すると多数の写真画像がヒットした。

 それらの写真画像の中で、①真山茂樹氏(東京学芸大学教育学部生物学教室、2012年3月22日)の「『学芸の森』植物情報」というサイトにある写真は「ヨウシュヤマゴボウ」と表記されていて、写真やその解説により、茎や実の色、草丈等が探している植物に近いことが分かった。

 また、②『親子で観察する身近な雑草図鑑』にある「花色インデックス」という花・実の色別写真のインデックスの中から探したところ、この植物は「ヨウシュヤマゴボウ」であることが確認できた。

 「ヨウシュヤマゴボウ」について、調査した結果は以下の通りである。

③『新散歩の花図鑑』の中で、ヨウシュヤマゴボウは「英名はインクベリー。果実からは赤紫色の汁が採れて色水遊びの素材になる。ただ本種は全草有毒なので、絶対に口にしないよう気をつけたい。」と記載されている。

④『持ち歩き!野草・雑草の事典532種』の中で、ヨウシュヤマゴボウは「北アメリカ原産の帰化植物。明治初期に渡来し、荒地や道ばたなどでふつうに見られます。やや赤みを帯びた白い小さな花を穂状につけます。5枚の花弁のように見えるのは蕚片で、花弁はありません。果実は緑から黒紫色に熟し、垂れ下がります。名は西洋産のヤマゴボウの意味です、ゴボウの名がついていますが有毒植物です。」と記載され、葉、根、花弁などがカラー写真で紹介されている。

⑤『日本の有毒植物』の中で、ヨウシュヤマゴボウはカラー写真で紹介されており、毒性として「食べると腹痛・嘔吐・下痢を起こし、ついで延髄に作用し、けいれんを起こして死亡することもある。皮膚刺激作用もある。」と記載されている。

⑥『ビジュアル「毒」図鑑200種』の中でも毒性についての記述がある。「幼児の場合は、種子を破砕した果汁を誤飲すると、果実数粒分でも重篤な症状を引き起こすので十分な注意が必要」と記載されている。 

⑦『植物あそび図鑑』の「色水遊び」の項目で、ヨウシュヤマゴボウの「球形で黒紫色に熟している実を採集してつぶすと、綺麗な色水ができる。ペンにつけても目立たないが、筆で書くとよくわかる。インクの実という地方名を各地でもらっている。少女がままごとでよく遊んだ。」と記載されている。

⑧『自然*植物あそび一年中 増補改訂版』の「色水あそび」の項目で、「ヨウシュヤマゴボウの実には毒があるので、口に入れないよう注意する。」との注意書きがある。

回答館・回答団体

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ヨウシュヤマゴボウ

(ヨウシュヤマゴボウ)

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岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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①真山茂樹「『学芸の森』植物情報」
https://www2.u-gakugei.ac.jp/~planttgu/dokodemo/pc/093.htm
(2025年3月4日確認)
②天野誠『親子で観察する身近な雑草図鑑』 ナツメ社,2022,303p. 参照はp.19,275.
③岩槻秀明『新散歩の花図鑑』新星出版社,2023,287p. 参照はp.225.
④金田初代『持ち歩き!野草・雑草の事典532種』 西東社,2020,335p. 参照はp.132.
⑤佐竹元吉『日本の有毒植物』 学研教育出版,2012,232p. 参照はp.52-53.
⑥齋藤勝裕『ビジュアル「毒」図鑑200種』 秀和システム,2021,271p. 参照はp.100-101.
⑦川原勝征『植物あそび図鑑』鹿児島 南方新社,2013,129p. 参照はp.31.
⑧出原大『自然*植物あそび一年中 増補改訂版』 Gakken,2024,144p. 参照はp.108-109.

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『学芸の森』植物情報

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470:植物学

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