戦後の活動
坂田一男「背戸」1955年
坂田一男「背戸」1955年


晩年になるに従い、色彩は抑制され、白と黒だけのモノクロームの画面へと変わっていきます。坂田の作品には二つの系統があります。

幾何学的で簡潔な線によって本質的なものだけに還元された知的な組立による作品と、混沌とした曰く言い難い、精神の奥底を覗きみるような思いを抱かせるタイプの作品です。
前者は西欧の合理精神、後者は水墨画に通じるような東洋の精神に繋がるものと言われています。


坂田一男