会陽って何だろう − 会陽で使われていた用具等 | |
名称(ヨミ) | 牛玉(ゴオウ) | |
西大寺観音院 会陽での役割 |
シンギを包んでいるもの。通常、奪い合いの中で破れてしまう。 | |
− 木山寺の牛玉 − |
説明 | 略して牛玉〔ごおう〕といい、俗に「オフナゴ」と称する。 寺社の修正会などの新春の行事で刷られ、信者に配付される厄除けの護符の一種である。 西大寺観音院でも、かつては、牛玉を配るのが行事の中心であった。 なお、その紙に宝印と呼ばれる宝珠型の印を押したものを「牛玉宝印〔ごおうほういん〕」と呼んでいる。 |
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補足説明 | 牛は、古代インド人にとって、仏教世界を指し示すために、この世に派遣された仏の使者、もしくは仏そのものと神聖視されていた。 牛の胆石をたいへん珍しい宝物としたところからこの字を使っている。 なお、古代インドのサンスクリット語では、牛のことを「ゴー」と発音していたので牛玉と書いて「ゴーオウ」と読む。 |
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参考情報 | わが国でも、地方によっては、これを厄除の護符として、さまざまな災難から守ることを願って玄関の上などに貼る風習がある。 県内では、瀬戸内市牛窓地区の家々に貼られている牛玉宝印が知られている。 |
牛窓の風景 |
参考文献 | 『東大寺文書にみえる牛玉寶印』 千々和到 (1977年) 『東寺の起請文と牛玉寶印』 黒川直則 (1979年) 『起請文と牛玉寶印紙』 荻野三七彦 (1982年) 『岡山の会陽』 三浦叶著 (1985年) 『神蔵牛玉寶印について 生島足島神社所蔵起請文料紙牛玉寶印の再検討』 千々和到 (1991年) 『祈りの護符「熊野牛玉寶印」』 嶋津宣史 (1992年) 『古文書学入門』 佐藤進一 『田中稔 編 古文書 日本の美術 174』 至文堂 |
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