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銀行がおこなう格付(信用格付)というのは、取引先を貸し倒れリスクに応じて10段階程度に分類することをいいます。格付けは何を基準に行うかというと、次にあげる2つの要因を点数に置き換え合計点を算出したものを基準にします。 要因の1つは定量要因で、財務諸表をもとに収益性や財務バランスを評価します。もう1つは定性要因で企業特性や業界動向、属性など質的な面を判断したものです。以下両要因の主なものを列挙します。 1.「定量要因」{安全性項目}自己資本比率・ギアリング比率・固定長期適合率・流動比率{収益性項目}売上高経常利益率・総資本経常利益率・収益状況{成長性項目}経常利益増加率・自己資本額・売上高{返済能力}債務償還年数・インタレストカバッレッジレシオ・キャッシュフロー 2.「定性要因」市場動向・景気感応度・市場規模・競合状態・業歴・経営者・経営方針・営業基盤。 これらの要素を点数化して合計し10段階程度に分類することにより企業を格付けします。 格付けのしくみは金融機関によって一律ではなく、業態によっても判断材料に使う項目や重視する項目が違いますが、定量分析のウエイトのほうが高いことは共通しています。 そもそもこの制度は、金融機関が取引先や融資内容を客観的に判断する必要性から生じてきたものですが、融資の取り組み方針や貸出金利の決定にリンクしていくことが予想されます。事業者も上記のような項目を改善していくことで自らの防衛をすることが今後必要になってきます。
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岡山県産業振興財団