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「下請け」を別な言い方をすると「請負」と言いますが、「請けて負ける」と書きます。是非とも「請けて勝つ」というスタイルにしたいものです。ちょっと考えてみて下さい。この「下請け」という言葉を顧客が使うのは自由ですが、御社が使わないのも自由です。御社が材料を注文したり、文房具を注文したり、電力を注文したり、配送を注文する会社に対して「下請け」と呼んでいるでしょうか?御社がそう呼んでいてもいなくても、注文するその「製品」は必要なものなので注文しているはずですね。では、それらの会社から「提案」を受けたことはないですか?「こんな製品があるのですが、こちらはいかがでしょうか?」などの提案です。そうです、「下請け」からの脱却は自分たちで「提案企業」という主導権を持った会社と認識し直すことから始まります。そうは言っても、という声が聞こえてきそうですが、顧客からの製造仕様や注文数が届くまでの間、顧客は顧客の市場(マーケット)に対して営業をかけ、設計(デザイン)を行い、製造仕様の検討を行い、製造計画の立案を行い、というプロセスをたどります。ここに御社が入り込むのです。決まってから頼まれるのを待つのではなく、決める場に積極的に参加するのです。これをマーケットインと言います。ずばり言ってしまえば、顧客の製造部門から下請けするのではなく、顧客の製造部門をそっくり請け負うのです。そして顧客の製造部門として設計や営業に積極的に助言するのです。ということは御社の製品は「製造された物」ではなく、「製造部門を請け負うこと(製造アウトソーシング)」となります。顧客の特定の部門をそっくり請け負ってしまえば顧客には無くてはならないパートナー企業となります。それを是非とも目指して「請けて勝って」ください。
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岡山県産業振興財団