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高度成長時代では、メーカーが製造原価に利益を上乗せして販売することができたから、よほど変なことをしない限りどんな企業でもそこそこの利益を出すことができました。でもこれからの時代ではそうはいきません。需要よりもモノの供給の方が多くなっているので、他社と競争できる適正な価格を設定しないと受注できません。利益と費用の中身を見てみると次の表のようになります。利益をあげることを考える場合、このように中身ごとに分けて検討することが必要です。<表>(別添のワードファイルにあります)変動費:売上に比例して増減する費用 固定費:売上の増減に関係なく、固定的に発生する費用 また今までは、仕事をした結果、利益が出たとか出なかったとかという考えが多かったと思います。仕事が終わってから締めてみたら利益が上がっていたというわけです。すなわち、売上-原価=利益という考え方です。これからは、売上-利益=原価の考え方に徹してください。つまり、受注単価が決まったら、経営に必要な利益を差し引いた残りの金額でモノを作る工夫をするということです。それでは、各部門において利益を生み出す視点を簡単に述べてみます。①経営者:経営計画を立案し、売上高・利益高・価格政策・商品政策等について、具体的に示す。②販売部門:経営計画に基づいて、具体的な営業活動計画、すなわち見込み客の確保や受注額の目標達成計画を立案し、実行する。③技術・製造部門:商品政策、価格政策に沿った商品の開発を行う。製造物件ごとに実行予算を立案し、その範囲内で製造できるよう管理していく。⑤事務部門:物件ごとの予算と実績の対比を毎月行い、関連部門に知らせる。毎月の試算表を自社にて翌月はじめ(10日頃まで)に作成し、経営者に報告する。
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岡山県産業振興財団