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超ひも理論

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ノーベル賞を受賞した南部陽一郎博士が「超ひも理論」の創始者の一人といわれているが「超ひも理論」の「ひも」とは、どういうものなのか。

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南部陽一郎が著した資料①には、「ひもの実体は何だろうか。現在信じられているところでは、電場の力線がしぼられたようなものである。しかし説明のためには磁力線を考えた方がわかりやすい。ひもは磁力にたとえられ、クォークはその極にあたる。棒磁石を二つに切れば、それぞれがまた一個の磁石になり、北極と南極を孤立させることは絶対にできない。だから単独のクォークは存在しないのである。右のアナロジーに意味があるとすれば、ひもは数学的な線ではなく、多少の厚みをもつと考えた方がよさそうである。特に短いひも、すなわち低エネルギーの状態は長さも暑さも同じくらいで等方向だとするのが自然であろう。」とある。資料②には、「これまでの研究成果として、超ひもには2種類の形状が考えられています。両端の開いたうなぎのようなひもと、輪ゴムのように閉じたひもです。これらが絶えず運動をしています。運動をせずに静止した状態にはなりません。」とあり、この振動する超ひもが粒子に見える理由をたとえ話で次のように説明している。「道端に落ちている小さなごみは遠くから眺めると点粒子に見えますが、近寄ってよく見るとひもが風に逆巻いていた。そんな感じです。振動するひもを巨視的に眺めたら粒子に見えるというわけです。」さらに、超ひもの長さを「超ひもの長さ(「輪ゴム型」の場合は経の長さ)はざっと、10^(-33)(十のマイナス33乗)と考えられています。換算してみるとわかりますが、水素の原子核の1兆分の1のさらに100万分の1という、気の遠くなるような「短さ」なのです。」とある。ひもの長さについて資料③には、「ひもの大きさはプランクスケール(10^-33)(十のマイナス33乗)くらいと考えられるので、我々が現在探ることができる最小の長さ(10^-15)(十のマイナス15乗)と比較すれば、点粒子としか見えないのである。」とある。

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超ひも理論

(チョウヒモリロン)

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(オカヤマケンリツトショカン)

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資料① 南部陽一郎著『クォーク』講談社,1998,316p.参照はp.178-179
資料② 川合光著『はじめての<超ひも理論>』講談社,2005,273p.参照はp.28-31.,p.37.
資料③ 二間瀬敏史著『素粒子』ナツメ社,2000,221p.参照はp.212.

NDC classification
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429:原子物理学

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