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古今和歌集はひらがなで表記された歌集なのか
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①『『古今和歌集』の謎を解く』(2000年 講談社)87ページに「『古今集』も写本による以外に接することができないが、先にあげた『土佐日記』…(中略)…このことから『古今集』の歌はすべて平仮名で書かれていたであろうと推定することができる。」とある。また、89ページに「『古今集』は、こうして整理統合された日本語の音韻を、生まれたばかりの表音文字〈かな〉によって表記した最初の歌集なのである。」とある。
②『みそひと文字の抒情詩 古今和歌集の和歌表現を解きほぐす』(2012年新装版 笠間書院)のイントロダクションには、「平安初期に仮名の体系が形成され、短歌は三十一個の音節ではなく、三十一個の仮名連鎖として作られるようになった。…(中略)上代の短歌から新しく生まれ変わった、三十一個の仮名連鎖としての和歌を集めた最初の勅撰集が『古今和歌集』である。」とある。
かな表記に関する資料には次のような記述がある。
③『図説かなの成り立ち事典』(2006年 教育出版)152ページ(下段)に「延喜五年〈九〇五〉には初の勅撰和歌集である『古今和歌集』が撰進されるに至りました。和歌を記す仮名、つまり女手が確固たる地位を占めるようになっていたからこそ、であり、こうした和歌の隆盛が、ますます女手の発達を促しました。」とある。
④『日本語の世界5 仮名』(1981年 中央公論社)166ページに「延喜五年(九〇五)勅によって『古今和歌集』の撰進が行われた。これは、日本語の文字の歴史の上で、極めて大きな意味を持っている。それは平仮名文という文体が、私的な世界から公的な世界へ躍り出たという、画期的な出来事であり、その後の仮名文学発展の素地を形成したものであった。」とある。
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