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「田作り」の由来について

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お正月におせち料理として食べる「田作り」の名前の由来について知りたい。参考になる資料はあるか。

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『日本語源広辞典』によると、田作りの別名は「ごまめ」とあり、ごまめ=「カタクチイワシ」の乾製品としている。

いくつかの辞典類の「田作り」「ごまめ」の項を確認したところ、複数の由来がみられた。
確認すると以下の4つの説が確認できた。
(※一資料につき、複数の説を掲載しているものあり)


1).田畑の肥料に使用したことに由来する
 『大言海』には「田ノ肥トスレバ云フト」とあり、「ごまめ(鱓)ニ同ジ」とある。
 ※なお、同書の「ごまめ」の項をみると、「田ノ肥料トスルニ就キテノ名」とある他、「祝賀ノ意アリ」ともある

2).田植えの際に祝肴として用いることから
 『たべもの語源辞典』の「ごまめ」(田作りの別名)の項をみると、「農夫が田植えのときには、(略)田植えの祝肴として用いるので田作りと名づけた」とある。
 また、『日本語源広辞典』にも「田植えの祝肴として使われた」ことに由来するとある。

3).縁起として
 『日本料理語源集』をみると「田作りは農家の縁起としての名称」とあり、
『飲食事典 下巻』には、「豊作の縁起として名づけられた」ともある。

4).田の神に供えるもの
 『日本料理由来事典 上』に、①説とあわせて紹介しているが、詳細についての記述はみられなかった。

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「田作り」の由来について

(タツクリノユライニツイテ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

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①増井金典『日本語源広辞典』京都 ミネルヴァ書房,2012,6,1163,34p. 参照はp.664.
②大槻文彦『大言海』 富山房,1956,2213,25p. 参照はp.727,1222.
③清水桂一『たべもの語源辞典』 東京堂出版,2012,289p. 参照はp.70.
④中村幸平『日本料理語源集』 旭屋出版,2004,805p. 参照はp.408.
⑤本山荻舟『飲食事典 下巻 (た-わ)』 平凡社,2012,707p. 参照はp.49.
⑥川上行藏, 西村元三朗『日本料理由来事典』京都 同朋舎出版,1990,576p. 参照はp.440.

NDC classification
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596:食品.料理

812:語源.意味

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