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アクアポニックス

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アクアポニックスのつくり方

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①『現代農業』平成25年10月号「植物と魚を同時に育てるアクアポニックス」
p.225-227 アクアポニックスとは、「「アクアカルチャー」(魚の養殖)と「ハイドロポニックス」(植物の養液栽培)を合体させた新しい概念」とあり、一つの養液システムの中で植物と魚を同時に育て、微生物や植物が「ろ過装置」のような役割をして魚の水槽にきれいな水を返す、廃棄物が一切外に出ない究極のエコ循環システムであり、「管理は一日一回魚のエサを与えるだけ。肥料なしで野菜が栽培でき、育った魚を食べることもできる。」と書かれている。
p.226 <アクアポニックスの仕組み(イメージ図)>があり、水槽と栽培ベッドを塩ビパイプでつないで水を循環させるつくりであることがわかる。図の下部に、飼いやすい魚の種類や、エサの量の目安、水のpHの値などが書かれている。

②『現代農業』平成26年10月「アクアポニックスでチョウザメ養殖&水耕栽培」
p.220-221 約200㎡のハウス内で、幅2.5m、長さ17mの水槽を二つ設置して、チョウザメの養殖と野菜の栽培を行っているアクアポニックスの実践例が掲載されている。ハウス内の写真もある。夏野菜はシソ、バジル、オクラ、トウガラシ、クウシンサイ、冬野菜はクレソン、セリ、ミツバを栽培し、直売所や東京のファミリーレストランなどへ販売をしていることが書かれている。

③『養殖ビジネス』2015年12月号 「国内外のアクアポニックス現状と今後の可能性」p.9-12 「魚類の飼育装置部分は基本的に淡水魚用の閉鎖循環式陸上養殖システムであり、飼育槽、沈殿槽、ろ過槽、水流ポンプおよびエアポンプで構成される。一方、水耕栽培は栽培ベット(浮体)を水路に浮かべる湛液水耕(DFT)や、樋に植物を植えて微量の溶液を流す薄膜水耕(NFT)、ベルサイフォンと呼ばれる養液間歇装置を付けた栽培槽に砂利を敷き詰めて植物を植える礫耕栽培がある。」とあり、後段に特徴が書かれている。形態について、「産業としての大型生産施設、実習用の中型施設、教育用の小型装置、趣味としてのガーデニングを中心としたもの、インテリアとしての家庭用のものなど、さまざまな形態が存在する。」とある。また、表1<飼育・培養水の管理法>に、魚類養殖、水耕栽培、アクアポニックスの養液管理について、それぞれの目安とするpHや導電率(EC)、飼育水・溶液制御について比較してまとめられている。そのほか、アメリカと日本のアクアポニックスの産業化や教育への利用状況などについて書かれている。

④『養殖ビジネス』2015年12月号 「先行する植物工場の研究 産業化の課題とアクアポニックスの可能性」
p.13-17 植物工場の現状と課題について書かれており、アクアポニックスについては、ティラピア養殖を例に、「エサの残りや魚のふんから発生する水中のNH₄⁺をどのようにして除去するかが重要な課題」であり、著者は水にNO₃⁻を加えることを提案し、その結果トマトやサツマイモの水耕栽培が可能になったと示している。

⑤『養殖ビジネス』2019年8月号「アメリカでのアクアポニックス発展と日本での投資・運営手順」
p.17-21 アクアポニックスのシステムの基本構造について書かれている。またアメリカでの商業化事例および大学研究事例が紹介されている。また、各事例の写真もある。

⑥「魚で野菜を育てる」『ナショナルジオグラフィック日本版』2019年8月号 
p.16-17 見開き1ページにアクアポニックスの仕組みの絵図がある。

⑦『循環式陸上養殖』
p.136-140 <第3章 国内事例 3-6 チョウザメの親魚管理と養殖ビジネス>(株)フジキンライフサイエンス研究所の閉鎖循環式陸上養殖施設で行っているチョウザメの養殖事業についての事例を紹介している。飼育水槽8t規模のアクアポニックスの試験についても言及している。
p.228-233 <第4章 海外事例 4-1日本と海外の循環式施設の対比>
海外の現状について書かれており、養殖する魚として、ティラピア、チョウザメ、サケ・マスの事例が、水耕栽培として、レタス、トマト、バジル、マレーコッド、フダンソウなどの事例が紹介されている。また、アメリカの小・中・高校・大学で教育に利用されていること、日本では宮城県水産高等学校海洋総合科教諭の阿部洋平氏の取り組みなどが紹介されている。
p.292-300 <第6章 メーカー機材紹介 循環式陸上養殖で使用される機材・設備一覧>
アクアポニックスのシステムはないが、大規模施設で使用されるシステムや水槽、ポンプ、温調装置、ろ過装置などの機材について、メーカーや販売店の情報がある。

⑧『はじめてのアクアポニックス実践マニュアル 第2版』
アクアポニックスとは何かから、システムデザイン、システムの組み立て、水質チェックと循環、魚・植物の管理、システム調整とメンテナンスなどが具体的に書かれており、アクアポニックスを気軽に楽しむための初心者マニュアルになっている。
p.8 <システムの種類>では、Continuous Flow(C/F)、Flood and Drain(F&D)、Deep Water Culture(DWC)、Nutrient Film Technique(NFT)の4種類の基本となるシステムが紹介されている。
p.23-29 <Chapter3:システムの組み立て>では、設置場所や野菜ベッド(0.6㎥)・魚タンク(0.3㎡)、貯水タンクに必要な容量の出し方、オートサイフォンの設置方法など、具体的に数値が挙げられており、図や写真が多数掲載されている。
p.88-100 <付録1:基本システムの組立図>には4種類の設計図と、資材リストの掲載がある。

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①アラゴン・セイントチャールズ「植物と魚を同時に育てるアクアポニックス」『現代農業』第92巻第10号(復刊第804号),平成25年10月,p.225-227.
②飯島朗「アクアポニックスでチョウザメ養殖&水耕栽培」『現代農業』第93巻第10号(復刊第816号),平成26年10月,p.220-221.
③遠藤雅人「国内外のアクアポニックス現状と今後の可能性」『養殖ビジネス』第52巻第13号(通巻663号),2015年12月,p.9-12.
④池田英男「先行する植物工場の研究 産業化の課題とアクアポニックスの可能性」」『養殖ビジネス』第52巻第13号(通巻663号),2015年12月,p.13-17.
⑤濱田健吾「アメリカでのアクアポニックス発展と日本での投資・運営手順」『養殖ビジネス』第56巻第9号(通巻711号),2019年8月,p.17-21.
⑥モニカ・セラーノ「魚で野菜を育てる」『ナショナルジオグラフィック日本版』第25巻第8号,2019年8月号,p.16-17.
⑦山本義久, 森田哲男,陸上養殖勉強会『循環式陸上養殖 飼育ステージ別<国内外>の事例にみる最新技術と産業化』 緑書房,2017,307p. 参照はp.136-140, 228-233, 292-300.
⑧ロレーナ・ビラドマ,フィリップ・ジョーンズ『はじめてのアクアポニックス実践マニュアル 第2版』出版地不明 アクポニ,2017,113p. 参照はp.88-100.

NDC classification
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615:作物栽培.作物学

666:水産増殖.養殖業

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