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抽出後のコーヒーの豆かすを活用する方法

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抽出後のコーヒーの豆かすを活用する方法について、実用化されている事例を知りたい。

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①『新しい珈琲の基礎知識』の中では、「コーヒー抽出液の98.6%は水分です。溶質(コーヒー抽出液100㎖に溶けている物質)は1.4%しかなく、水溶性食物繊維(炭水化物)が0.7g、たんぱく質が0.2g(うちアミノ酸のグルタミン酸が微量)、灰分(ミネラル)が 0.2g、脂肪酸が0.02g、その他タンニンが0.25g、カフェインが0.06g、微量の有機酸(クエン酸)、メイラード化合物(褐色色素)、クロロゲン酸などが含まれています。これらの微量成分が絡みあい、複雑な風味を生み出しているのです。つまり、コーヒーに含まれる成分はすべて抽出されるわけではなく、不溶性食物繊維や脂質(水には溶けないが有機溶媒に溶ける)などは抽出残渣(滓・かす)に残っています。そのため、この抽出後のかすを2次利用することが可能となります。例えば、①コーヒーの粉を乾燥させて消臭剤として使う、②そのまま庭にまいて虫よけや雑草の繁殖を防ぐために使う、③(やや面倒ですが)乾燥後発酵させて肥料として使う、などの用途が一般的です。」とあり、また「コーヒーかすには脂質が多く含まれ(15%程度)、地球温暖化対策になるバイオ(生物資源:Bio)燃料として使用できる可能性があり、日本でも圧縮して固形燃料(バイオコークス)などにする研究がされ、実用化されつつあります。」と記述されている。

(参考)農林水産省のホームページ「日本標準飼料成分表の改訂に伴う飼料の公定規格の改正」の中の「日本標準飼料成分表」によれば、コーヒーの豆かすの栄養価は、DM (乾物:飼料から水分を減じたもの)91.5%、TDN(可消化養分総量)36.5%と記載されている。

②『コーヒーで読み解くSDGs』の中で、「近畿大学と石光商事株式会社は共同で、コーヒーを抽出した後の残り滓を使って「バイオコークス」と呼ばれるバイオ燃料を作り、コーヒー焙煎時の燃料として再利用する試みに取り組んでいます。」という記述がある。

③『バイオコークス』の中で、循環型社会実現に向けたバイオコークス開発のひとつとして「コーヒー滓バイオコークスによる循環システム」が紹介されている。

④近畿大学ホームページ上の2019.12.06発行の「NEWS RELEASE」に掲載される「コーヒー豆かすから作ったバイオ燃料でコーヒー豆を焙煎 循環型リサイクルで「コーヒー2050年問題」を解決へ」 の中で、「本件のポイント」として、以下の3点を挙げている。
●コーヒー豆かすを原料にした「バイオコークス」でコーヒー豆を焙煎、環境に配慮した商品を開発
●地球温暖化による「コーヒー2050年問題」の対策となる、コーヒー豆かすの循環型リサイクル
●本商品を選ぶことで、消費者も「コーヒー2050年問題」解決とSDGs達成に貢献
 

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抽出後のコーヒーの豆かすを活用する方法

(チュウシュツゴノコーヒーノマメカスオカツヨウスルホウホウ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

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①堀口俊英『新しい珈琲の基礎知識』 新星出版社,2023,255p. 参照はp.18.
(参考)農林水産省ホームページ 
 日本標準飼料成分表の改訂に伴う飼料の公定規格の改正
https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/siryou/eiyou/12/pdf/siryo6.pdf
(2024年7月23日現在)
②José・川島良彰, 池本幸生, 山下加夏『コーヒーで読み解くSDGs』 ポプラ社,2021,287p. 参照はp.131.
③井田民男『バイオコークス』 コロナ社,2022,124p. 参照はp.75-78.
④近畿大学ホームページ 「コーヒー豆かすから作ったバイオ燃料でコーヒー豆を焙煎 循環型リサイクルで「コーヒー2050年問題」を解決へ」
https://www.kindai.ac.jp/news-pr/news-release/2019/12/018655.html
(2024年7月23日現在)

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https://www.maff.go.jp/j/council/sizai/siryou/eiyou/12/pdf/siryo6.pdf

https://www.kindai.ac.jp/news-pr/news-release/2019/12/018655.html

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619:農産物製造・加工

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