１８５０（嘉永３）

嘉永３年（１８５０）に出版された版本。緒方郁蔵（いくぞう）が西洋の医学書の中から、種痘（しゅとう）について書かれた部分を抜き出して翻訳し、まとめたもの。儒学者後藤松陰（しょういん）（１７９７〜１８６４）の序文がある。緒方郁蔵（１８１４〜７１）は後月郡簗瀬（やなせ）村（現後月郡芳井町簗瀬）出身の蘭学者。坪井信道の塾に学び、塾の先輩緒方洪庵と義兄弟の契りを結んで緒方姓を名乗った。ほかにも「扶氏経験遺訓（ふしけいけんいくん）」（緒方洪庵と共訳）、「内外新法」などの訳書がある。（文責：岡山県立図書館）

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