レファレンスデータベース > 「いか」はなぜ1ぱい2はいと数えるのか、その由来。
「いか」はなぜ1ぱい2はいと数えるのか、その由来。
質問内容
回答内容
足立倫行著『イカの魂』(情報センター出版局, 1985, p.120)に「一ぱい二はいという数え方もなぜそういうのかわからない(同じ数え方はタコ・アワビなどでも行なう。一説によれば、どれも逆さにした時に袋状あるいは盃状になるからと言うのだが。)」とあり。
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(2013年11月追記。香川県立図書館様より以下の資料をご教示いただきました。)
三保忠夫著『数え方の日本史』(吉川弘文館, 2006)p.148-189.に「注意される数え方 イカ一盃とウサギ一耳」という項あり。
同書p.169-173.に以下の記述あり。
・「はい」は、中世のころ、アワビ類を数えるための助数詞であったらしい。(日葡辞書のIppaiの語釈に、「何か飲物のいっぱい入った盃やコップとか、御器や茶碗とか、鮑貝や殻つきの貝とかを数える言い方」とある。)
・この助数詞は、基本的に「盃」字で表記されていることから、この文字用法は、アワビの形体を写したものではないか。・タコ・イカ・フグなどは、体形がふっくらとして軟らかいために、貝類の「盃」が流用されたのであろう。
・「いっぱい」の「盃」という用字は、中世後半には「杯」字でも通用するようになったかと推測される。
回答館・回答団体
岡山市立図書館
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