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備中杜氏とは?

質問内容

備中杜氏について知りたい。

回答内容

杜氏とは『大辞泉』によれば酒つくりの職人の長を指す。『寄島町誌』によれば元禄年間、浅野弥治兵衛、通称忠吉が酒造技術を習得し、杜氏の資格を得たことを端緒とする。『岡山県大百科事典』によればこの人物は笠岡市正頭の出身で、遭難を契機に灘地方で酒造りを手伝い杜氏になったという。彼は各地で酒造りに勤しむ間、郷里の備中の人々を杜氏に育てていったという。備中杜氏の名を得たのは文化年間としている。また『岡山県史』によれば口碑で天保年間に数人、安政頃十数人、明治元年頃数十人であったという。『寄島風土記』では明治中期には杜氏が百人位、杜氏の下で働く蔵人が三千人といわれていたと記している。備中杜氏は農漁閑期(主に冬季)に酒造りを行う季節労働で、『鴨方町史』で「酒屋百日」、『岡山県史』で「冬季百日稼ぎ」と伝える出稼ぎであった。『寄島風土記』によれば冬の寒さと寝ずの番など重労働であったという。なお備中杜氏の出身地の主なものは井原、笠岡、寄島、大島、里庄、鴨方、金光、黒崎であった。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

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備中杜氏とは?

(ビッチュウトウジ)

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回答した図書館
または団体

岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

藤沢晋『寄島町誌』町誌編纂委員会,1966.
岡山県史編纂委員会『岡山県史 第十五巻民俗Ⅰ』岡山県,1983.
寄島町文化財保護委員会『寄島風土記』寄島町教育委員会,1986.
鴨方町史編纂委員会『鴨方町史 民俗編』鴨方町,1985年.
岡山県大百科事典編集委員会『岡山県大百科事典 下巻』山陽新聞社,1980年.
『大辞泉』小学館,1995.

場所
場所

岡山県倉敷市, 岡山県笠岡市, 岡山県井原市, 岡山県金光町, 岡山県鴨方町, 岡山県寄島町, 岡山県里庄町

NDC分類
NDC分類

588:食品工業

619:農産物製造・加工

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