回答内容
FSP(Frequent Shoppers Program)は、会員制度で得られるデータをもとに、消費者の企業への貢献度に応じたサービスを提供する仕組みです。 カードを発行して購買額に応じたポイントカードサービスを提供したり、年間購買額に応じた割引を行なうケースがFSPの一つとして知られています。 たいていの流通業では、上位30%の顧客が売上の75%を占め、下位30%の顧客が売上のたった3%にしか至らないと言われています。そのため、上位顧客に絞り込んだあるいは自社の利用頻度に応じて内容を変えたプロモーションを実施すれば、全顧客に対して一様にプロモーションを展開するのに比べ、無駄な投資をしなくて済み、効率よくプロモーションが行なえると言うわけです。 ◆FSP取組みへの注意点 ①カード枚数を高める:顧客が100人いたら100人分集めるくらいでなければ意味がない。 ②顧客分析を行なう:誰が優良顧客か、上位顧客はどういう人で購買行動は? ③顧客マネジメントをしっかり行なう:上位顧客には何をしたらよいか?利益への貢献度の低い客をつかまないためにはどうしたらよいのか? ④共通の認識をもつ:企業トップから社員までが、これまでと違うマーケティングを行なうのだという共通認識をもつ。 そして、FSPはあくまでもプロモーションの1つのツールであることも意識しなければなりません。企業にはもっと根本的に品質や商品のラインアップなどやらなければならないことが数多くありますので、FSPに気が向くあまり本末転倒しないことです。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団