回答内容
残念ながら、どっちもどっちという感じです。 最初から自社に入社させた場合、仕事は早く覚えますが、悪くすると本人を甘やかすことになります。かといって、知人の会社に預けてうまく行くかどうかもわかりません。 仮に、あなたが知人のご子息を数年間預かったところで、その間に彼を知人の会社の後継経営者として育てられるとは保証できないでしょう。また、人を使うことと、人に使われることは違います。 経営者の資質として求められるものは、 (1)経営者としての使命感、 (2)経営に関する知識や能力、 (3)経営者として修羅場をくぐり抜けて来た経営体験、の3つです。 (1)は、「無理に会社を継がなくても、好きなことをやれば良い」などと、物分りの良い親を演じることなく、本人が子供の頃から、「おまえが後を継がなければ関係者の皆様に迷惑を掛ける」と言っておくことが必要です。 (2)は、むしろ中小企業大学校(下記URL参照)などの研修機関で勉強した方が良いでしょう。 (3)は、小さな事業単位または支店などを任せて、苦労させるのが一番です。できれば、販売子会社などを作って、そこの社長をさせるのも良いでしょう。過去の例からすると、親と同じ土俵の中で事業承継を考えるとあまりうまく行かないようで、むしろ、子供は親と違う土俵を作った方が良い結果が得られます。 そういった意味では、自社にも入れず、知人にも預けず、独力で新規事業(但したとえ失敗しても本社に重大な損害の及ばないような事業)を興させるのもひとつの手でしょう。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団