回答内容
従業員持株会は、従業員に自社の株を間接的に所有させるために作る会です。従業員は、給料天引きなどで持株会にお金を預けます。持株会は、そのお金でオーナーなどが持つ株を買ったり、増資を引き受けたりして自社の株式を所有します。従業員は、直接株券を持つのではなく、持株会に拠出した金額の割合に応じて、株の権利を持つことになります。 持株会は、従業員に対して、「平成○○年○月○日現在のあなたの持株数は123.456株です」などという小数点以下のついた株数の通知書を発行します。配当や、退社時の買戻しのときには、この株数をもとに配当金額や買戻し金額が計算されます。 持株会は、法人、組合、任意団体として設立可能です。持株会を作るときに注意する点は次の通りです。 (1)たとえ不況でも毎年ある程度以上の配当をしないと従業員にとって魅力がない、 (2)配当をあまり高くしすぎると創業者の持っている株の評価も高くなって相続税対策にならない、 (3)オーナーが持株会へ株式を安く売っても問題はないが、買い戻すときに売った安い値段で買うと贈与税の問題が発生する、 (4)経営権の確保のためにはあまり多くの株式を持株会に渡すことができない、 などです。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団