回答内容
ISO9000の定義では、品質方針とはトップマネジメントによって正式に表明された、品質に関する組織の全体的な意図及び方向付け、と定義されています。即ち、品質方針とは組織の経営トップが、組織の目的と実情に合った、顧客の品質要求事項への適合と品質マネジメントシステムの有効性の継続的改善に対する決意を述べたものです。そして、品質方針を受けて、組織内のそれぞれの部門及び階層で品質方針を実現化するための、具体的な目標を品質目標として設定します。TQCを実施している会社であれば、「方針管理」として取り組んでいる事項の内、トップの品質方針について、各部門で年度目標として展開して取り組んでいることを記述すればよいでしょう。品質方針の規格要求事項の中に、品質方針を設定することは経営者の責務であると書かれています。また、品質方針は、「品質目標の設定及びレビューのための枠組みを与える」、「組織全体に伝達され、理解される」、「適切性の継続のためにレビューする」ことを確実にすることが求められています。このため、「品質第一」、「ISO9001認証取得」などの品質目標は上記の要求事項を満たしているとは言えないでしょう。品質方針の設定に当たっては、「ISO9001の序文を」よく読み、ISOが何を目指しているか、組織の目的は何か、顧客満足の向上に何が必要なのかを考えれば、おのずと答えが出ると思います。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団