回答内容
ISO9001:2000では、従来のISO9001,ISO9002,ISO9003は統合され、ISO9001となっています。このため、従来は設計・開発部門があっても、その部門を範囲外として、ISO9002の認証を取得することができました。ところが今回の改訂で、「組織はその製品の性質によって、この規格の要求事項のいずれかが適用不可能な場合には、その要求事項の除外を考慮しても良い。このような除外を行う場合、除外できる要求事項は7.に規定する要求事項に限定される。除外を行うことが、顧客要求事項及び適用される規制要求事項を満たす製品を提供するという組織の能力、又は責任に何らかの影響を及ぼすものであるならば、この規格への適合の宣言は受け入れられない。」と規定されていますので、従来のように、設計・開発部門があっても除外することは認められなくなりました。さて、レビューと検証と妥当性の確認の違いですが、レビューは、設計・開発へのインプットと設計・開発からのアウトプットが合っているか、設計・開発の結果が要求事項を満たせるかどうかを評価することです。検証とは、「客観的証拠を提示することによって、規定要求事項が満たされていることを確認すること」と定義されています。即ち、設計・開発のある段階の活動が適切なものであったかどうかを客観的証拠で確認することです。確認には、「別報によって計算を実施する」、「新しい設計仕様書を類似の証明済み設計仕様書と比較する」、「試験及び実証を行う」、「発行前に文書をレビューする」があります。妥当性確認とは、「客観的証拠を提示することによって、特定の意図された用途又は適用に関する要求事項が満たされている事を確認すること」と定義され、通常定められた使用条件で、最終製品に対して実施されますが、使用条件は実環境の模擬でもよく、製品完成前の早い段階でもかまいません。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団