回答内容
一般的には、有限要素法(Finite Element Method:FEM)、差分法、境界要素法などを用いた解析計算を言います。 具体的には、商品を市場に投入するに当たって、その使われ方によって、どこまでの耐久性があるのか、或いは必要なのかを3次元で各種シミュレーションします。例えば、高温下、低温下での使用もあるでしょうし、落下した時の衝撃による破損、或いは使われる部品の物質特性による摩耗など、あらかじめ想定される問題を解析によって解決するわけです。 CAEの構成は、機能的にプリプロセッサとソルバ、ポストプロセッサの3つに大別されます。 プリプロセッサ……解析のためのデータ(要素分割)を作成するモジュール ソルバ……………有限要素法を中心とした解析計算のモジュール ポストプロセッサ…解析した結果を可視化するモジュール 一般的に、プリプロセッサとポストプロセッサは、一つの製品として一緒に提供されます。 FEMASやPATRANなどがそれに当たります。 ソルバで用いられる形状データは3次元CADデータとは性質が異なり、細い部材はビーム、板状のものはシェル、固まりはソリッドと呼ばれる要素に分割する必要があります。 有限要素の三角形、四角形で解析対象を要素分割し、各要素の特性に応じた近似モデルを作成します。これを解析対象全体について組み立て、台数方程式を解いていくわけです。この要素分割をメッシュ切りといい、解析を業務とする人はこのメッシュ切りにノウハウと工数をかけています。逆に言えば、メッシュの切り方で、解析結果の精度が決定されます。 ただ最近、解析部門ではなく、設計部門で簡単な解析はやってしまおうという動きが多くなってきました。CAEシステムでも、オートメッシュと呼ばれる、自動的にメッシュを切ってくれる機能や境界要素によりメッシュを切らないノンメッシュ方式も出ています。 解析本来の機能はソルバが受け持っており、構造解析などの解析を行います。代表的なソルバのソフトとして、NASTRANであるとか、MARCなどが良く知られています。最後にポストプロセッサはソルバで解析されたデータの結果を解りやすく表示します。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団