回答内容
自動車に代表される量産製品においては、無駄を徹底的に排除し、必要なものを必要なときに必要なだけ生産する“かんばん”を象徴としたトヨタ生産方式の採用は的を射たものといえます。特に、多種少量生産が重要になってきた今日では効果が大きいと考えます。この生産方式を採用するためには、生産現場の条件整備が欠かせません。その中心は、流れの平準化とにんべんのついた自働化です。チョコ停の撲滅、ムリ・ムダ・ムラの排除もキーワードです。 トヨタ生産方式について書いた書物は大変多く出版されたおり、いずれも参考になると思いますが、その中でも特に経営者にお薦めしたいのはやはり大野耐一著『トヨタ生産方式-脱規模の経営を目指して-』ダイヤモンド社(昭和1978年)です。25年前に書かれていますが、今日でも全く時代のギャップを感じません。何故かんばん方式なのか、その基本的考え方、氏の理念を理解することができ、その考え方・思想はいろいろな場面に応用することができます。トヨタ生産方式、JITを勉強しようとする経営者、管理者、担当者の必読書です。同書には、その時代を背景としたベルト・コンベア方式に代表され、自動車の生産方式を確立したフォード生産方式についても、その必然性・真意が考察されています。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団