回答内容
KT法とは「ケプナー・トリゴー・ラショナル・プロセス」のことで、アメリカのC・ケプナー(社会心理学者)とB・トリゴー(社会学者)の二人が考案した合理的思考法(ラショナル・プロセス)のことをいいます。両氏は研究・調査の結果、複雑で繰り返し起きる問題に対して、効果的な意思決定を下す者には、『共通の思考・判断の過程』があることを見つけました。KT法では日常業務の中で結論を求められるあらゆる思考領域を対象とし、これらの思考領域を4つに区分し、それぞれに対応するプロセスを論理的に体系化しています。4つの思考領域とは①状況分析プロセス(SA);課題は何か。何が起こっているのか?②問題分析プロセス(PA);原因は何か。どうしてそうなったのか?③決定分析プロセス(DA);最適案は何か。どういう処置をとればいいのか?④潜在問題分析プロセス(PPA);実行上のリスクは何か。その対策をどうするか。将来どういうことが起こりそうか?、です。この思考プロセスを身につけることにより、「組織における意思決定を、より効率的かつより正しく」できるようになります。また、このプロセスを利用することで次のようなメリットがあります。①問題解決や意思決定における、時間や費用のムダを、極力減らすことができる。②情報の収集と利用の方法を改善できる。③相手に自分の考えを正確に伝えられる。④組織を構成する多数の人たちの意思を、無理なくひとつの方向へ導ける。⑤各人がもっている知識・経験・情報・問題意識などを共有化できる。⑥組織全体の思考の効率をあげることができる。各プロセスは相互に関連しています。特にSAは、問題の優先順位を確認しどのような処理をするのか判断するため、中心にくるものだと言えます。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団