回答内容
大ロットの従来のやり方でも良いのであれば、あえて小ロット生産で段取り替えを増やす必要はないでしょう。機械停止や段取り替えのデメリットがあっても小ロット化が必要だから、改善をしつつ段取り替え回数を増やしておられると思います。段取り替えを減らせば、機械停止のロスや人の段取り替えのロスは少なくなる一方、在庫は増えることで、在庫のマテハン、管理、スペース、容器、廃棄などのロスは増えてきます。また在庫をもつことで、不良のフィードバックが遅くなったり、生産のリードタイムが長くなり結局お客様の要求に逆行する生産体質となってしまいます。段取り替えロスという一面で生産のあり方を考えるのでなく資産(在庫)の面からも、顧客要求に対する他社との差別化(競合)という面からも総合的に判断し、今後の生産のあり方を考えていくことが重要です。お客様のニーズが短期間で変化する現在、今造っているものがいつ売れなくなくなってしまうかも分かりません。またお客様への納期も即納が当たり前となってきています。売れるものを売れるときに売れるだけ、そして速くというジャストインタイム生産へ移行している企業が多いのもそういった背景からです。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団