回答内容
進度管理の把握方法や尺度は生産形態によって異なり、a)個別生産の形態では、個々の作業指示について、どの工程まで進んでいるかという過程的進度把握を作業票から把握する。b)量産形態の連続生産方式やロット継続生産の場合は、数量的進度を生産日報等から把握する。進度管理業務の手順は、①作業の割当て、②進度の把握、③遅延対策、④再発防止からなる。1日の業務の締切を待たずに進度を把握することが重要である。進度把握方法の例をあげると、①現場目視。個別受注生産の形態で、個々の製品の進度状況を把握する。②差立板。主に個別受注生産や小ロット受注生産の形態で、差立板で日程計画と対比し進捗状況把握を行う。③数量カウンター。計画数の出来時間や時間内出来数量を把握し、標準と対比する方法で、生産ピッチが速い製品や小物部品に適している。④生産管理板は、単位時間ごとに生産実績数を掲示して標準数量と対比して把握し、生産計画数を達成する方法で、ロットサイズがまとまる繰返性のある生産や、標準タクトタイムが決まっている生産に適している。⑤電子表示は、生産管理板を自動化した方式。⑥日程管理板は、日程計画と進捗状況を点線と実線で表示する。目で見る管理に有効。⑦日程計画表で、上段に計画数量、下段に実績を日々記入し、累計数量を計画と対比しながら管理する方法は、能力が設備で決まり、ほぼ計画通りに仕事が進む生産形態に適している。⑧計画兼実績記録進度グラフは、横軸に日程、縦軸に累積生産数を目盛り、計画線として月末の月度生産計画数と月初の0点とを結んだ直線を引いておく。日々の実績出来高の累計数量を折線グラフとして表示し、目でみる管理として効果的である。連続生産的な形態や、多品種少量生産でも生産能力がほぼ一定の生産に適している。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団