回答内容
1)納期遅れが発生する原因を区分すると、①発注側に起因する遅れは、短納期品の受注、社内の手配遅れ、設計の変更、トラブル等により無理な納期設定をした場合。当初の発注内容が、生産計画変更、規格・図面・仕様変更、支給材の遅れ、事務手続の遅延、納期繰上げ等により外注先の対応がとれない場合。②外注側に起因する遅れは、一般的に、規模が小さく管理能力にも差があり、納期管理の不備、能力以上の受注、材料調達の遅れ、不良品の発生、欠勤・工数不足、二次外注の遅れ等、内部管理の欠如による。③発注側と外注側の利害の不一致は、外注先企業が独自の生産性、利益の確保等を指向する独立企業の場合に、利害の不一致による遅れも考えられます。2)納期遅れ防止対策は、①社内生産計画との連携。外注先が異なるとリードタイムが異なるので、基準日程表を作成し管理するのがよい。②外注先の能力の把握。要求日程をそのまま注文書に転記するのでは、適切な納期管理はできません。各外注先の能力に見合った量を発注すること。③負荷の管理。外注先が過負荷にならないように、基準を設けて外注先に配分すること。④進捗管理としては、納入予定日の一定期間前に、予定通り納入できるかどうか確認する。納入状況の実績を公表し刺激をあたえる。外注先への教育・指導。⑤異常発生時の対応等が必要です。3)異常が発生した場合の処置は、速やかに連絡してもらい、こちらの指示を受けられる体制を作っておくことが重要です。具体策は、①残業などの時間延長、増員等による遅延日程のリカバリー。②発注量すべてを納入できなくても分割納入で間に合わせる。③他の発注先又は社内に振り替え。④やむをえない状況のときは、社内計画部門と協議し、日程を変更する。⑤優先順序の再指示等を実施し、納期遅れを最小限に食い止める。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団