回答内容
先ず主要設備・機械の稼働状況に関する綿密な分析を行い、改善の可能性を模索する事が重要である。稼働率の定義は、設備のスイツチがONになり、運転されている時間を運転時間とし、スイツチがOFFとなり休止している時間とに分けると、全時間=運転時間+休止時間となり、稼働率=(運転時間/全時間)×100%で計算される。ここで設備がONとなり運転されていても、本来の生産に寄与しない場合は、運転時間とは見なさない。調整や検査のための時間は空運転である。全時間は、3交替で1日24時間運転の場合は24時間とし、1日8時間の場合は8時間とする。定期的な設備の休止を必要とする場合がある。ボイラ・タービンや高圧ガス設備・圧力容器の法的な定期点検がある。自主的な定期点検・修理等も期間を定めて実施している。分析並びに試験運転のための生産の休止もある。このような計画的な休止を除く休止時間あるいは停止時間について、その理由・原因を分析・検討する事が改善活動の対象となるものである。先ず一定期間(3ケ月・6ケ月とか又は1年間)にわたりどのような理由により、どの程度の時間停止したのかに関するデータを採取する事から始める。停止の理由とその対策は、業種・製造品目・設備の種類により千差万別であるが一般的な調査対象は、次に列記するようなものがある。①設備、機械の故障、②設備、機械の調整。③交換部品の取替(段取り替えを含む)。④消耗部品の取替。⑤加工の終わった中間製品の検査。⑥中間製品の運搬。⑦前工程からの原材料あるいは中間製品の未着(いわゆる手待ち)。⑧前工程からの原材料あるいは中間製品の仕様の間違い。⑨機械加工の場合の被加工物のセット。⑩製造計画(日程計画の不備)。⑪製造指示の不徹底は、作業指示書の見直しを行う。⑫機械加工の場合のバイトの研磨。⑬設備、機械の油漏れ。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団