回答内容
生産性向上、品質、コスト、生産期間等、改善はそこで働く人によって達成されるもので、改善は問題意識を持つことから始まる。問題とは「現状」と「標準や目標」との差である。1)作業改善とは人を中心にした動き、作業の面から検討する改善である。作業は次の3つに分類してみると検討がし易い。①主作業、付加価値を高める作業、②付随作業、主作業を助ける作業、検査や移動等、③余裕、休憩や管理面の余裕。2)工程改善は、材料から製品になるまでのプロセスについて物の側から検討する改善である。すなわち工程を加工、運搬、検査、停滞、貯蔵に区分し工程分析を行ない、工程ごとに問題点を取り上げるのが工程改善である。3)問題解決の基本ステップは、①現状調査・分析。解決したい課題・特性について数値化して表す。目標水準を決め、問題の本質を把握する。必要に応じて工程分析、稼働分析、運搬分析等のIE手法や管理図、グラフ等のQC手法を活用する。②要因の追及。問題の原因を網羅し、重要度の高い要因を選び出す。特性要因図、関連図やパレート図等のQC手法を活用する。③対策の立案と検討。主要因について改善アイデアを提案し、アイデアの効果や難易度から評価して実施対策案を選び出す。改善の原則は、廃止・省略、作業や工程の統合・分割、順序や位置の入替え、並行化・同期化、簡素化・機械化等が着眼のヒントになる。④実施計画書の作成、⑤試験・試行と結果の把握、⑥効果の確認と標準化。4)工程改善の具体的進め方は、①停滞回数の減少や停滞時間の短縮。②運搬のムダに着目。③加工、検査工程の作業分析による改善。ワークサンプリングや時間観測による加工、検査の作業内容やその発生頻度の調査により問題を明確にし、改善する。先ずチョコ停や手待ち等の余裕の減少を図る。次に主作業、付随作業の目的・本質から現状の作業の省略、変更、簡略化を進める。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団