回答内容
マーケティングは生産段階から消費段階に向けて、製(商)品を効率的、効果的に流通させる戦略です。消費者が歓迎しないものを製造しておいて、売り込もうとするのは、押し売りといわれても仕方がありません。そのような「製(商)品を何とか売り込んでやろう」というセールスにのみ力を入れた売り方はではなく、先ず「顧客の希望を反映した製品はどのようなものか」を考える製品計画を樹立せねばなりません。それが確立されたならば、その線に沿って製造を行い、次いで、それをセールスしますが、それで終わりと考えては不十分です。売ってから後も面倒を見るアフターサービスにも配慮せねばなりません。このように売らんかなの直線的なセールスではなく、顧客が何を希望するかから出発して、しかも売ってから後も面倒を見るという「顧客に始まり顧客に終わる」買い手本位の販売を目指さねばなりません。これをマーケティングと呼んでいるのですが、売り手側は、「顧客に喜ばれながら、しかも利潤を上げて喜んで行く」方向を打ち出さねばなりません。売り手としても「繁栄するために手段を選ばずして売り込めばよい」と考えているのはまずく、その反対に、「顧客に喜ばれれば利潤は上がらなくともよい」と考えるのは企業経営としては考えられません。そうだとすれば、帰するところは『売買両者共にプラスになることを考えるマーケティング』を経営戦略の軸にすることが必要です。マーケティング戦略とは、不確定で競争的な環境条件のもとで、最も効果的なマーケティング・ミックス(製品〈商品〉計画、価格政策、販売経路政策、販売促進政策の組合せ)を構築し、展開するものです。その展開にあたっては、組織、財務などの非マーケティング要素も入れて推進していきます。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団