回答内容
当工場の設備電力を調査したところ縫製設備(ミシン・プレス・ボイラ・集塵機)より空調機・暖房機の設備電力が多いことがわかりました。また電気料金請求書に記載されている最大需要電力(kW)及び使用電力量(kWh)と平均気温(気象庁データ)との関係をグラフにしたところ夏季より冬季の方が最大需要電力・使用電力量ともに高い値になっていることが判りました。また燃料は蒸気ボイラに使用されていますが、生産用のほかに冬季の暖房にスチームヒータが併用されているので冬季の燃料使用量が多くなっています。冬季の消費エネルギーの多い理由は①建家の床が板張りで、隙間から冷気がかなり浸入している ②建家の高さが高く中央が合掌になっているので.暖気が上昇している ③スチームヒータの吹出し位置が床から約2.5mの高さにあり、足元を暖めるのに役立っていない等です。対策は冬季には ①床下換気孔を塞ぐ ②床に敷物を置く ③天井の低い位置に合板を張る ④スチームヒータの吹出口を足元に近い位置に下げる等です。経産省の冬季推奨室温は20℃ですが、管理の行きとどいた工場でも、歩かない仕事で足元が冷える作業場では室温は1~2℃高くなっています。冷気の浸入防止と足元暖房が要点です。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団