回答内容
先ず既設の集塵系統の能力を調査します。その際に吸引ダクトのフランジや曲り部分或いは枝管吸込口からの空気の漏入をチェックします。吸込口、吐出管の風速を測定し風量を推算します。増設する機械の必要吸引量や運転時間を確認します。既設集塵系統に必要吸引量に見合う余裕があり、運転時間もほぼ同じであれば接続します。既設集塵系統に余裕がなければ運転時間の長い機械と短い機械を分類し、運転時間の長い機械の集塵装置は共通の系統とします。運転時間の短い機械の集塵装置は機械を単独で運転するのであれば原則として別々の集塵機とし機械を停止したときは集塵機も確実に停止します。なおファン、ブロワの風量は回転数に比例しますが動力は回転数の3乗に比例します。例えば回転数を80%に落とすと動力は51%に下がります。回転数を変えずにファン、ブロワの出口側で絞る場合は圧力が上がるので動力は僅かに下がるだけです。回転数を落とす場合に注意する点は管内流速です。通常輸送速度は輸送物の性状によって変わりますが一般的に15m/sec程度です。微粉であれば空気速度を大きく上げなくてよいのですが、形状の大きな物が混入することや輸送物の濃度が非常に高くなることがある場合は空気流速を輸送速度の2~2.5倍にする必要があります。回転数をインバータによって変化できるようにしておけば便利です。既設設備を改造する場合は実測し、設計者と十分に検討することです。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団