回答内容
おっしゃるとおり商品開発のタイプとしては、大きく分けてニーズ発掘型とシーズ活用型の2種類を認識しておくと良いでしょう。そして現代的には市場ニーズを重要視して商品開発を行うべきだといわれています。しかし現実には、技術シーズを中心に開発が進められているケースが多いと思います。もちろん技術シーズには、ニーズの調査やその要求を取り入れる機能も含まれていますが、基本的には技術力を中心にした自社のポテンシャルというべきでしょう。したがってどうしても商品開発は技術シーズに依るところが大きく、製造業としてはシーズ育成は常に考えておくべき課題といえるでしょう。技術シーズは外部からの情報によるところも少なくないのですが、やはり企業内での研究開発、商品化、生産活動などのプロセスや経験から生まれることが圧倒的でしょう。つまり技術シーズは、研究しながら、開発しながら、生産しながら育成していることが大半です。つまり、市場のニーズに応えるための日々の活動の中から、必要な技術段階や技術レベルのシーズを目的意識を持って蓄積・記録していく活動こそが、次代を担う技術シーズの育成に他ならないのではないでしょうか。商品を市場に送り出しているメーカは、それぞれ独自の技術シーズを持っていますが、その処理の仕方や蓄積・記録の方法によって、長い間にはずいぶん大きな差になって現れてくることを認識すべきだと思います。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団