回答内容
分業の利点は主に2つあると思います。ひとつは、作業者がひとつの仕事に専念するために、作業に熟練しやすくなることです。もうひとつが、専用の道具を使うことによって、作業の効率を上げることです。少品種多量生産の時は、この分業のメリットを生かしてライン生産が一般的でした。しかし、多品種少量生産の時代になり、さらに製品のライフサイクルの短縮が追い打ちをかけています。ライン生産はライン構成を決める、生産機種変更に時間がとられます。また、ラインバランスが取り難い欠点を持っています。作業には、習熟効果があります。それが作業者の技能によっても、作業それ自体によっても異なります。日々変化するラインバランスを調整することは不可能です。セル生産方式の原型は、パソコンの組立から始まったように思います。部品点数100点ぐらいで、部品が標準化されていたため、セル生産方式は導入しやすかったものと思います。誤部品を組付けないため、部品のバーコードを読ませて確認しています。現在、1000点の部品を持つ製品の組立もできるようになりましたが、パソコンでの部品チェックは欠かせません。組立の熟練者でないとなかなかセル生産方式はできないといいます。まず、ラインの人数を減らして、1人の作業の量を増やす訓練をします。その後、1人で組み立てるようにします。1人で組み立てたら、別の人が検査をします。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団