回答内容
翻案権とは、著作物を翻訳したり変形したりする権利のことをいいます。したがって,著作権者に無断で、著作物を一部作り変えたりすることは、場合によっては、翻案権を侵害している可能性があります。 貸与権とは、著作物の複製物を公衆へ貸与する権利のことをいいます。貸与権は、著作物の複製物が公衆に提供される場合に適用されるもので、著作物の原作品が貸与される場合には適用されません。 肖像権に関しては、写真の著作権と人物の肖像権の2種類の権利に注意する必要があります。著名人の肖像写真を使ってポスターを作るなど、商業的に利用する場合には、この両方の権利が関わってくると思われます。なお、人物の肖像権について、権利として明確に定めた法律の規定は存在しません。「故意または過失により、他人の権利を侵害した者は、これによって生じた損害を賠償する責に任ず」という民法の不法行為に関する規定(第709条)などを根拠として判例上認められるようになってきたもののようです。 なお、肖像写真の著作権は、カメラマン、あるいは所属する会社などに帰属し、人物の肖像権は、その人物に属しますが、所属する芸能プロダクションが管理している場合も多くあります。いずれにせよ、著作権者と肖像権者それぞれに対して、使用についての許諾を得ることが必要です。
回答館・回答団体
岡山県産業振興財団