回答内容
『太宰治大事典』(勉誠出版)には関連の記述なし。『太宰治事典』(学灯社)では「走れメロス」が「小栗孝則訳『新編シラー詩抄』(改造文庫、昭和12)所収の長詩、『人質』を典拠」としていると説明しており、『太宰治全作品研究事典』(勉誠社)にも同様の記述が見られる。また、『太宰治と外国文学』(和泉書院)「太宰治のシラー受容―『走れメロス』の素材について―』がその経緯について解説している。さらに、シラー「人質」の邦訳として『全集・合集収載翻訳図書目録45-75-3』(日外アソシエーツ)で確認したところ、『ドイツ解放詩集』(河出書房,1954)、『世界文学大系 第18』(筑摩書房,1959)、『手塚富雄全訳詩集1』(角川書店,1971)に収録されていることがわかる。さらに『明治翻訳文学全集35』(大空社)には、柴田守平による明治期の訳詩が掲載されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館