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バッハの「ヨハネ受難曲」に出てくる天の鍵の花について

質問内容

作曲家ヨハン・セバスティアン・バッハによる「ヨハネ受難曲」の歌詞に出てくる花について調べている。歌詞の中に「天の鍵の花」という言葉がでてくるが、この花がどのような花なのか知りたい。

回答内容

バッハのヨハネ受難曲の歌詞を資料①で確認すると、19(31)アリオーソ(B)に「Die Himmelsschlüsselblumen blühn!(天国を開く桜草が 咲き盛る!)」とのドイツ語の歌詞及びその日本語訳が確認できた。
ドイツ語の辞書を引くと、資料②ではhimmelsschlüsselの訳として「[男性名詞]天国の鍵;[植]プリムラ属」、資料③では「Ⅰ[男性名詞][中性名詞](Schlüsselblume)[植]セイヨウサクラソウ(西洋桜草).Ⅱ[男性名詞]《雅》天国の鍵.」とそれぞれ記述はあるものの種類までは特定されていないが、資料④では「[男性名詞][植]プリムラ,キバナノクリンザクラ.」との記述があり、種類が特定される。
プリムラ属について、資料⑤には「プリムラ 学名:Primula 英名:Primrose 別名:サクラソウ 分類:サクラソウ科サクラソウ属 原産地:ヨーロッパ、アジア 花季:12~3月 花色:白、黄、赤、紫色など MEMO:春一番に咲くため「最初」を意味するprimusから名づけられた。17~18世紀以降園芸植物として栽培され、多くの品種がある」「黄色いプリムラはドイツでは鍵の花といわれ、春への鍵を開ける花として野を彩る」との記述がある。資料⑥には「日本原産のサクラソウに対し、外国原産で常緑性の種類をプリムラと呼び、春を告げる代表的な鉢花として人気が高い。」との記述がある。
資料⑦には「P.veris(ヴェリス/ウェリス)(和名:キバナノクリンザクラ)(英名:Cowslip)」について「ひじょうに変異があり、ロゼット状の常緑または非常緑宿根草。葉は長楕円状卵形から卵形、ときに葉縁に円きょ歯があり、長さ20cmで緑色。花は春の中旬から終わりに、径1.5~2.5cmで高盆状で下方に傾いた花が2~16個、散形花序につく。芳香があり、色は濃黄色。栽培グループ1、2。高さ、幅とも25cm。原産地:ヨーロッパからアジア西部。」との記述がある。

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バッハの「ヨハネ受難曲」に出てくる天の鍵の花について

(バッハノヨハネジュナンキョクニデテクルテンノカギノハナニツイテ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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資料① 吉村恒/編著『宗教音楽対訳集成』,2007,344p,参照はp.204.
資料② 早川東三/編『新コンサイス独和辞典』三省堂,1998,1555p,参照はp.569.
資料③ 国松孝二/編者代表『独和大辞典 第2版』小学館,2000,2853p,参照はp.1095.
資料④ R.シンチンゲル/編『新現代独和辞典 新装板』三修社,2008, 16,1723p,参照はp.658.
資料⑤ 若菜晃子/文『あなたに贈る花ことば』ピエ・ブックス,2011,325p,参照はp.292-293.
資料⑥ 金田初代/文『花の事典』西東社,2003,351p,参照は102p.
資料⑦ 英国王立園芸協会/監修『A-Z園芸植物百科事典』誠文堂新光社,2003,1080p,参照はp.832.

NDC分類
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627:花卉園芸[草花]

765:宗教音楽.聖楽

843:辞典

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