レファレンスデータベース > 神社などに奉納する俳句について
神社などに奉納する俳句について
質問内容
回答内容
『俳文学大辞典』(角川書店 1995刊)をみると、“奉納”の項に「俳諧・雑俳用語。音楽や詩歌などを手向け神仏の心を和らげようとする法楽思想に基づき、祈願のため社寺に作品を奉納すること。奉納和歌から奉納連歌・奉納俳諧へと引き継がれ、その余風は現代に及ぶ。巴静『芭蕉庵伝書』に「些俳諧は別して述懐・無常・懐旧・不吉の句を忌む也。禁句は勿論也」とある。(中略)作品を扁額に掲げるのを掲額、神灯に配すのを奉灯という。(後略)」とある。また、“奉納俳諧”の項にも同様の解説がある。
これを参考に、奉納俳諧、奉納額などの資料を検索する。
『貞門談林俳諧集』(早稲田大学出版部 1989刊)に、「浅間宮奉納集」の影印がある。解題によると「本書は、諸家の富士浅間神社奉納句を集成した発句集」で、「春一三三句、夏二三八句(欠丁のため不正確)で、すべての発句が例外なく富士山を読み込んでいる。」もの。
『美作の俳諧資料』(久世町教育委員会 2001刊)には真庭郡、久米郡、津山市、英田郡の美作地域の社寺に奉納されている俳諧奉納額の翻刻である。解題と注釈もある。
『美作俳諧史』(美作出版社 1970刊)は、江戸時代からの俳諧の流行、俳人の研究史で、津山市の一宮中山神社に奉納された発句なども取り上げてある。同著者の『美作俳諧温古』では、津山市二宮高野神社の俳句額の句や、作者についての研究があり、額から読み取った句が記されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
カテゴリ情報
![]() | レファレンスデータベース > レファレンス事例データ > 岡山県立図書館 |
---|