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教科書に載っていた三人の旅人の物語について

質問内容

小学校高学年の頃に教科書で読んだ話を探している。「ある駅で3人の男が働いていて、ひとりは西へ、ひとりは南へ、ひとりは東へ旅に出る。そのうちの一人がオアシスを見つけて帰ってくる。」挿絵が影絵のようなものだった。質問者が小学校高学年だったのは昭和60年~平成2年頃。

回答内容

OPACの全項目検索で【教科書】【三人】【旅】を入力する。4冊ヒットするが、うち2冊は大人向けの雑誌で、1冊はタイトルから関連がないことがわかったので除外し、残った1冊を取り出し、現物を確認する。
①『光村ライブラリー 14』樺島忠夫監修/光村図書出版/2002 の中のジョーン・エイキン作の『三人の旅人たち』猪熊葉子訳ではないか。内容は、砂漠の真ん中に「砂漠」という駅があり、信号手のスミスさん、荷物がかりのジョーンズさん、きっぷ切りのブラウンさんがすんでいた。ある日ジョーンズさんが汽車で東に向かい、大きな町を見てきた。お土産は高層ビルの形をした文鎮と大きな駅の絵がふたについている箱だった。次にはスミスさんが汽車で西に向かい、山を越えて海を見てきた。お土産は真珠色の貝と白い水晶の岩のかたまりだった。最後にブラウンさんが歩いて北に向かい、オアシスを見つけて帰ってきた。お土産はオレンジと水色の花束だった。今では「砂漠」という駅名を書いた看板には「オアシスへは当駅下車」という新しい言葉が書きこまれている、という物語。
巻末の作家と出典についての項で、『三人の旅人たち』は昭和55~平成3年度版[国語五下]収録とあり、教科書に掲載があったことも確認できた。挿絵はヤン=ピアンコフスキーで、白地に黒色の装飾的なイラストレーションで、質問者の記憶と合致する。
②『教科書掲載作品 小・中学校編』のジョーン・エイキンの項を引く。「三人の旅人たち」が小学校の光村図書の「国語 五下 大地」’80,「国語 五下 大地」’83,「国語 五下 大地」’86,「国語 五下 大地」’89 に掲載があったことが確認できた。
③『三人の旅人たち』ジョーン・エイキン著でOPAC検索すると『しずくの首飾り』猪熊葉子訳/岩波書店/1975にも入っていることが分かる。①に比べて、ひらがなが多く使われている。①では漢字で表記されていた、砂漠・切符・行く・帰る・止まるなどが、この本では平仮名で表記されているが、文は変わっていない。挿絵も同じだが、①よりも大きい。

回答館・回答団体

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教科書に載っていた三人の旅人の物語について

(キョウカショニノッテイタサンニンノタビビトノモノガタリについて)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①樺島忠夫監修『光村ライブラリー14 木龍うるしほか』 光村図書出版,2002,77p. 参照はp.23-38.
②日外アソシエーツ株式会社編『教科書掲載作品 小・中学校編』 日外アソシエーツ,2008,690p. 参照はp.86.
③ジョーン・エイキン『しずくの首飾り』 岩波書店,1975,150p. 参照はp.81-95.

NDC分類
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933:小説.物語

903:参考図書[レファレンスブック]

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