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和歌山県の飛び地について
質問内容
和歌山県には、県の他の市町村と全く接してない飛び地の村があるそうだが、それはどこにあるのか。
また、どうしてそのような飛び地になったのかその理由が知りたい。
回答内容
①『日本列島飛び地の謎』によると、和歌山県の「北山村は、村が丸ごと飛び地になっている全国で唯一のケースで、県の飛び地としても全国一大きい」とある。
②『和歌山県道路地図 県別マップル30』で確認すると、北山村の広域地図が載っており、奈良県の十津川村と下北山村、三重県の熊野村に隣接しているが、所属の和歌山県には接していない。
北山村が飛び地になった理由としては、③~⑤の資料に記載がある。
③『日本歴史地名大系 第31巻 和歌山県の地名』には、「当地域は近世和歌山藩神宮領として、また北山川の筏流しなどにより、河口の新宮との結びつきが強かった」ため飛び地のまま和歌山県となったとある。
④『和歌山県史 近現代1』には、「現在残っている史料から、直接的に飛地発生の原因は求められない」としつつも、歴史的、経済的なつながりから和歌山県の飛び地とした説等を載せている。
⑤『和歌山「地理・歴史・地図」の謎:意外と知らない和歌山県の歴史を読み解く!』には、1871(明治4)年に行なわれた廃藩置県で、明治政府が新たに県境を定めた結果、北山村は奈良県と三重県にはさまれた飛び地となったとある。
以上様々な説がある中で、⑥北山村のホームページ「北山村観光サイト」によると、飛び地になった理由として、「北山村は人口の大半を筏師が占め、新宮木材業者と筏師は共存共栄、切っても切れない関係で成り立っていたのです。明治4年、廃藩置県が実施され、新宮が和歌山県に編入された際、地理的に言えば北山は奈良県に属するところを「新宮が和歌山県に入ったのならぜひ私たちも」との村民の意見を聞き入れ、和歌山県に編入。」と紹介している。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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