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法律の「直ちに」の日数
質問内容
回答内容
明確な日数を定めるものではないが、「すぐに」という時間的即時性を表す言葉の中では、最も強制力が強い表現である。
『条例規則の読み方・つくり方』p.246-247によると「その即時性の強弱には違いがあり、即時性の度合いの強い順に、「直ちに」>「速やかに」>「遅滞なく」、とされる。「遅滞なく」については、正当な又は合理的な理由があれば遅延が許されるという含みがある。また、「遅滞なく」と「直ちに」は、法律上の義務としての性格が強く、違法の問題を生ずる余地もあるのに対し、「速やかに」は、訓示的な色彩が強い、という傾向がある」。
なお、「すみやかに」という用語の不明確さを否定し、条項を無効ならしめるものではないという判決を下した例が『最新法令用語の基礎知識』p.60-61で紹介されている(大阪高判昭37(う)第1550号/「判例時報」327号p.46-50)。
「『すみやかに』という用語は法令上のみならず社会生活上においても定着した一定の内容を持つ観念であり、客観的にみて公正な判断は可能であるから、現実に限界上にある事案に対する適用が見解の相違から異なることがあるとしても、罪刑法定主義の要請に反するものとはいえない」とその理由を説明している(「判例時報」327号p.46)。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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