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5000万円恐喝事件
質問内容
回答内容
①2000年4月、名古屋市内の中学生が5000万円にのぼる現金を脅し取られていたことがわかり、15歳の少年3人が傷害と恐喝の容疑で逮捕された。被害者の中学生は、同級生らから70回以上にわたって現金を脅し取られており、母親は、息子が「カネを渡さないと殴られる」などと言って暴れるため、仕方なく死亡した夫の生命保険や預貯金まで取り崩していた。加害少年らは脅し取った現金を、ゲーム・飲食等の遊興費、風俗、タクシー代などに使っていた。
被害少年は前年の1999年6月、加害少年らから「カネをよこせ」などと因縁をつけられた際、自分の預金口座から19万円を引き出して渡したが、これをきっかけに「金づる」にされた。被害少年の母親は、3年前に夫を事故で亡くしていたが、夫の約2000万円の生命保険金、預金まで取り崩し、それでも足りなくなると、実父に借金をして用立てていた。
この事件は、市民の手によって発覚する。2月15日、被害少年が、加害少年などにより暴行を受け、入院した病室で同室になったある男性が、被害少年に事情を聞くと、「5人とけんかして、4人には勝ったけど、最後の一人にやられた」と聞かされる。この男性は「ケンカでこんなになるわけがない。イジメにあっている」と直感したが、少年が心を閉ざすことを心配しそれ以上は聞かなかった。数日後、被害少年の同級生らが訪ねてきて、少年を屋上に連れ出した。心配した男性ら3人が屋上に駆けつけ、同級生らを怒鳴りあげて追い返した。その夜男性らが被害少年に話を聞いたところ、いじめられてお金を取られていることを少しずつ話すようになった。数日後にこの男性は退院するが、2月下旬、被害少年のことが心配で病院を訪れた男性は、入院患者から5000万円を超える恐喝の事実を聞かされた。あまりの金額の多さに、男性らは被害少年と母親に警察に被害届を出すことを薦めた。
②には、主犯格の加害少年の両親による手記が掲載され、事件前後の概要がより詳細に記述されている。また裁判についての詳細な記録もあり、2000年6月8日、加害少年らに中等少年院に送致される判決が、家裁より出されたことがわかる。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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