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旧阿波村の「お夏の墓」の伝説について
質問内容
回答内容
諸説あるが、阿波村誌p390.391には、江戸時代中期、深山渓谷にある一つの淵に木地師の娘が入水してこの世を去った。
伝聞によると、娘の名はおなつといい、とても美しく可愛かったそうで、その美しさは、当時の津山藩主松平康致の耳にも入っていたとのことである。
娘おなつは年ごろになると木樵の若者と恋仲になって幸せの絶頂にあったが、ある日その若者が他所に行ってしまい、いくら待っても帰ってこない。
おなつは悲しみのあまり、近くの淵に身を投げて自殺してしまった。
娘が身を投げた淵を人々は。おなつ淵とよぶようになり、この淵では夜になるとときどき女のすすり泣く声が聞こえてくることがあるといわれている。
おなつの墓は、鳥取県境に程近い嶮所谷に現存しているが、当時の娘の墓としては、墓石の上にお地蔵様を置くというりっぱなもので、お地蔵様の首は、首を抱いて寝ると、おなつのような美しい娘が生まれるとか、美しい嫁が来るという人のうわさを信じて誰か持ち去ったものらしく今はなくなっている。
回答館・回答団体
津山市立図書館
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