デジタル岡山大百科 | 岡山県立図書館

ごまの効能

質問内容

ごまの効能が分かる資料はないか。

回答内容

・ごまの成分

①②③『日本食品標準成分表』には、ごまの利用可能炭水化物、アミノ酸、脂肪酸の含有量が記載されている。

④『食品大百科事典』には、「ゴマ種子には約50%の油脂、約20%のタンパク質そして約15%の糖質が含まれる。」とある。
また、「最近、ゴマ種子に特有の含有微量物質、リグナン類(セサミン、セサミノール、セサモリノールなど)の生理機能性が検討され、生体内抗酸化作用のほか、特にセサミンについては血清コレステロールの降下作用、免疫賦活作用、化学発がん剤によるラット乳がん発症抑制作用などが明らかにされている。」とある。

・ごまに含まれる、リグナン類の効能

⑤『ごまのすべてがわかる本』には、「第4章 ごまで健康生活」に記載がある。
ごまの粒のわずか1%ほどに存在する成分「ゴマリグナン」には「抗酸化、肝機能向上、がん予防などの作用」があることが紹介され、「ゴマリグナン」がどのように働き、そのような作用を発揮するのか詳しく説明されている。(p.81-83)
また、ゴマリグナンと「そのほかの栄養素の働きによる相乗効果によって、さらなる健康への効果が期待されている。」とあり、「ごまで期待される効果10」として「血中コレステロールのコントロール」「がん予防」「アンチエイジング」「アルコール代謝促進(二日酔い防止)」「女性ホルモン作用(乳がん予防)」「血液機能の改善」「高血圧の抑制」「血栓予防」「自律神経機能の改善」「動脈硬化予防」が挙げられている。(p.84-85)

⑥『ゴマの機能と科学』には、「4 ゴマの栄養と健康の科学」に記載がある。
ゴマリグナン類の研究の結果、「抗酸化作用や生理機能、他の機能性成分との協同(相乗)効果など、次々に確認され、安全で多様な機能性を有する成分として科学的実証が進み、種々の生活習慣病の予防や改善効果が期待されている」とある。(p.71)
「ゴマのタンパク質を食品用タンパク質分解酵素サーモライシンで処理し調製されたゴマペプチドは降圧作用を示す」とある。(p.71)
また、「ゴマリグナンの酸化ストレス制御作用」「ゴマリグナンの血管内皮細胞への効果」「ゴマリグナンによる白血病細胞(がん細胞)の増殖抑制」「ゴマの血液サラサラ効果」「老化抑制効果とゴマリグナンのビタミンE増強効果」「トコトリエノール(Toc3)とゴマリグナンによる紫外線照射障害予防効果」「ゴマリグナンのビタミンK濃度上昇作用」「ゴマリグナンのビタミンC合成調節作用」「ゴマリグナンの脂肪酸代謝への影響」が研究過程とともに詳しく解説されている。(p.72-114)
その他の「ゴマリグナンの健康機能」として、「血圧降下作用」「抗がん作用」「神経細胞の機能に与える影響」「アルコール毒性に対する防御効果」が挙げられている。(p.116-117)

・リグナン類及び、その他の成分の効能

⑦『健康第一!「ごま」を食べて長生き。』では、中国の学問の一つである『本草学』にごまの効能が記されていることが紹介されている。また、中国食用医学では、「ごまの作用として、通便作用、健胃作用、視力強化作用、聴力強化作用、筋骨強化作用、不眠症治癒作用、神経痛治癒作用の七点」があげられていると紹介されている。(p.34-38)
第2章では、「ゴマリグナン」の効能が説明されている。
肝機能を高めること、アルコール解毒作用、抗酸化作用などが説明されている。(p.40-71)
第3章では、ごまに含まれるビタミン・ミネラルによってもたらされる効能が説明されている。
動脈硬化や心臓病の予防、毛髪の育成、母乳量の増加、骨粗鬆症予防などが説明されている。(p.74-90)

⑧『からだに効く食べもの事典』では、「Part3 女性の病気に効果のある、『この食品』」に記載がある。
「月経不順を根本から治す」とあり、ゴマに含まれるカルシウム、ビタミン群が神経の高ぶりをしずめ、月経に伴う精神的なイライラを解消すると、説明がある。
また、ゴマに含まれるビタミンB1が「栄養素を効率よく吸収するのに有効で、疲労回復や精神の安定にも効果を発揮」すること、不飽和脂肪酸やビタミンEが「末梢血管障害を改善し、中性脂肪を減少」させること、その他「冷え性の治療」「美肌効果」「貧血の予防」に効果があることが説明されている。(p.103)
ゴマの主な機能性成分として、ゴマリグナン(セサミン、セサモリン、セサモール)には「抗酸化作用、肝機能強化、コレステロール値低下作用、抗がん作用」があること、メチオニンには「肝機能強化」、トリプチトファンには「神経伝達の正常化」、アルギニンには「免疫力強化、脂肪代謝促進」の機能があることが紹介されている。(p.102)
黒ゴマには「特に肉体の老化を防いだり、血液の量をふやし、その機能を高める働き」があることも紹介されている。(p.104)

⑨『病気と不調を自分で治す!家庭おくすり大事典』では、「PART1 メタボリックシンドロームを予防・改善する」の「コレステロール値や中性脂肪値が高い」に記載がある。
ゴマには必須脂肪酸のうちリノール酸、アラキドン酸が含まれ、「リノール酸は血圧を正常にし、アラキドン酸は免疫機能の調整にかかわっています。」とある。
不飽和脂肪酸のオレイン酸は、血中のコレステロールや中性脂肪の減少、動脈硬化予防に役立ち、ゴマには不飽和脂肪酸の酸化を防ぐゴマリグナンやビタミンEも含まれていると説明がある。
アントシアニンとゴマリグナンは、「活性酸素の発生をくい止め、動脈硬化や高脂血症を予防してくれる」とある。(p.43)

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ごまの効能

(ゴマノコウノウ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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①文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会『日本食品標準成分表 2015年版炭水化物成分表編 利用可能炭水化物、糖アルコール及び有機酸』 全国官報販売協同組合,2015,2,128p. 参照はp.31.
②文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会『日本食品標準成分表 2015年版アミノ酸成分表編』 全国官報販売協同組合,2015,2,341p. 参照はp.52-53.
③文部科学省科学技術・学術審議会資源調査分科会『日本食品標準成分表 2015年版脂肪酸成分表編』 全国官報販売協同組合,2015,2,313p. 参照はp.180-181.
④食品総合研究所『食品大百科事典』 朝倉書店,2001,1045p. 参照はp.112.
⑤『ごまのすべてがわかる本』 枻出版社,2008,205p. 参照はp.81-85.
⑥並木満夫『ゴマの機能と科学』 朝倉書店,2015,7,209p. 参照はp.71-117.
⑦小林貞作『健康第一!「ごま」を食べて長生き。』 ごま書房新社,2015,122p 図版16p. 参照はp.34-90.
⑧田村哲彦『からだに効く食べもの事典』 主婦の友社,2016,239p. 参照はp.102-104.
⑨長屋憲『病気と不調を自分で治す!家庭おくすり大事典』 主婦の友社,2017,223p. 参照はp.43.

NDC分類
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498:衛生学.公衆衛生.予防医学

617:工芸作物

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