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日本列島の誕生時期
質問内容
回答内容
①『地球のしくみ』
p.176「日本海の拡大で列島独立」の項には、「1989年、世界の地質学者が協力して深海研究船で海底のボーリング調査をした。」その結果、「約2000万年前に東アジア大陸の地殻が分裂を始めたこと、まず大和海盆が現れたことが分かった」「その後海底の拡大が続き1400万年前ごろほぼ今の形ができ上がったという。」という記述がある。
p.178「西南日本は45度も右に回転」の項に、「西南日本が時計回りに回転を始めたのは1700万年前ごろで、日本海の拡大と並行して進行したようだ。東北日本は反時計回りに回転しながら、だんだん南に下りてくる。こうして約1400万年前の第三紀末期にはそれぞれの回転が終わり、本州が弓なりになって南に突き出して日本列島の基盤が誕生した。」という記述がある。
p.179「日本海がなかったころの日本の形」の図がある。
②『日本列島の成立 新版』
p.199-200 日本海の成因として著者の考える地殻削剥説について詳しく述べられている。
p.204-209 日本海の成因には、その他に日本海恒久説、大洋化説(塩基性仮説)、広域引張開裂説、隆起開裂説があると紹介している。そして、「日本海の深海盆の形態が、中新世~鮮新世にかけて決定したというのが筆者の見方であり、また、日本海への顕著な海進も中新世からであるという点も筆者の見方である。」という記述があることから、中新世から鮮新世にかけて大陸から離れたと考えていることがわかる。
③『日本列島の誕生』
p.139「日本海側に海が侵入してきたのは、第三紀中新世、約一五〇〇万年前の時期です。」「地質のデータは、約二〇〇〇万年前ぐらいから日本列島と大陸のあいだには陥没した地形があって、そこには広い範囲にわたって湖沼や河川が存在していたことを物語っています。それ以前には日本列島と大陸の間に海が存在した証拠はありません。」という記述がある。
p.145 一九八九年国際深海掘削計画(ODP=Ocean Drilling Program)の結果から、日本海の形成について、著者は次のようにまとめている。「少なくとも二〇〇〇万年前には、東アジアの大陸地殻は分裂を始めており、地溝状の凹地には三角州などの砂層が堆積していました。二〇〇〇万~一五〇〇万年前にかけて、多量の玄武岩が貫入し、同時に地溝は拡大し、海盆ができ、さらに深度を増加させ、二〇〇〇~三〇〇〇メートル程度の水深をもつ海盆、日本海ができ上がりました。」
p.146 日本海が拡大する以前の日本列島の姿を復元するには、一般には古地磁気データの示す回転角度をもどすことによって日本列島の形を復元する方法と日本列島及び日本海の地形に基づいて復元する方法、地質学的な証拠、とくに同じ地層や同じ時代の火山帯などの連続性を用いて各部分をつなげる方法の三つの方法を組み合わせると書いている。
p.152 古地磁気データを入れて西南日本から東北日本、北海道、樺太も含めて考えた、日本海拡大以前の日本列島の姿の復元図の掲載がある。
④『日本海の拡大と伊豆弧の衝突』
p.48-53 「日本列島は二五〇〇万年前にはアジア大陸の東縁に位置していましたが、その後、少しずつ大陸から分離し始め、およそ二〇〇〇万~一五〇〇万年前に現在の場所に移動してきたと考えられています。」という記述がある。しかしながら、日本海の拡大についてはその年代と様式が最大の問題となっており、様々な方法で研究されているが、決定的な証拠は得られていないと記載されている。
⑤『日本列島の20億年』
p.6-7 地質年代表の中新世のところに、「日本海拡大停止と日本列島誕生」と記載されている。
p.82 〈17.日本海を生んだマグマ活動〉の項に「中新世の頃に日本海が誕生し拡大することによって、日本列島が大陸から分離していったが、その成立の過程は日本海側の岩体や地層に記録されている。」と記述がある。
⑥『日本列島 ビジュアル探検図鑑』
p.130-131 〈日本列島はこうしてできた〉の項に、新生代の中頃、2500万年前に、現在の日本列島の基盤の大部分がアジア大陸に続いていたこと、火山活動によって大陸の分裂と日本海の出現が起こったこと、新生代第三期の終わり頃の1500万年前に日本海の拡大が進んだことが書かれている。また、ページ下部に3億年から2億8千万年前ごろ、2500万年前、1500万年前、500万年前の4枚の日本海周辺の図があり、日本が大陸の端にあった時と離れていった時の陸地の様子がわかる。
⑦『日本の島じま大研究 1 日本列島の歴史と地理』
p.5 「現在の日本列島がある場所は、かつてユーラシア大陸の一部でした①。大陸の東の縁の少し内陸部が長い時間をかけて割れていき、そこへ海の水が入りこみました②。そうして、海がだんだん拡大していき、現在の日本海の元ができました③。」と記述されており、日本海周辺の①約7000万年前、②約2500万年前、③約1900万年前、④約1500万年前の図がある。
⑧データベース『Japan Knowledge Lib』で中新世と鮮新世について調査する。
中新世は、「地質時代の時代区分の一つで、新生代の新第三紀を二分したときの初めの時期。およそ2303万年前から533万3000年前までの時代をいう。」という記述がある。
鮮新世は、「地質時代の時代区分の一つで、新生代の新第三紀を二分したときの後半の時期にあたり、新第三紀中新世と第四紀との間のおよそ533万3000年前から258万年前までの時代をいう。」という記述がある。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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