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睡眠薬の減薬・断薬方法

質問内容

睡眠薬の減薬・断薬方法には、どのようなものがあるか。

回答内容

①『睡眠薬その一錠が病気をつくる』には、「第4章 減薬・断薬するには?」に説明がある。「減薬や断薬を個人の判断で行うのは、とても危険な行為です。」とあり、医師に相談することを薦めた上で、その方法をSTEP1~5にまとめ、紹介している。「STEP1減薬・断薬のタイミングをはかって!」「STEP2少しずつ減らしていく」「STEP3減薬直後の不眠を想定しておく」「STEP4減薬は焦らずゆっくりと」「STEP5昼間が快調なら好サイン」とある。

②『「睡眠薬」の本』には、「コラム6 睡眠薬はどうやってやめるか?」に説明がある。リバウンド現象や禁断症状が出現することがあるため、「睡眠薬の減量や中止は急に行うのではなく、一、二週間単位で少しずつ量を減らしていく方法をとります。そのうち、仕事のない土日は服用しない日にしたりして、一錠も服用しない日をつくっていきます。」とある。

③『不眠症と睡眠薬』には、「睡眠薬Q&A」の「Q8.減量と中止の時期と方法を教えてください」に説明がある。「減量・中止の方法は漸減法、隔日法、これらを組み合わせる方法の3種類があります。」とあり、「作用時間の短い超短時間型や短時間型のベンゾジアゼピン系睡眠薬」は漸減法を用い、「作用時間の長い睡眠薬」は隔日法か、漸減法と隔日法を組み合わせた方法を用いるとある。具体的にどのように減らしていくか、図とともに説明している。

④『不眠の医療と心理援助』には、「Section3 CBT-Iを用いた睡眠薬の減薬・中止」に説明がある。漸減法と隔日法の説明の後、CBT-I(認知行動療法)を用いた方法について解説している。不眠症状の一時的な悪化や睡眠薬に対する依存心といった、睡眠薬の減薬・中止に関わる不眠症患者の問題を解決するのが、CBT-Iの役割であると説明されている。減薬を始める前の認知療法、漸減法と認知療法の併用について、詳しく説明されている。

⑤『誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方』には、「第1章 安定剤と睡眠剤の始め方・やめ方」に説明がある。使用が世界的に制限される方向になっている、ベンゾジアセピンの離脱法を紹介している。「徐々に減量して薬剤は変えずに離脱にもっていく方法」(漸減法)と「別の薬剤にまず置換し、それからその置換した薬剤を減量して離脱にもっていく」(置換法)を挙げ、どちらが有用性が高いかや、スケジュール、効果などが説明されている。

⑥『睡眠薬』には、「PART7 睡眠薬の飲み方と飲むときの注意」に説明がある。「やめかたは、しだいに量を減らしていく方法、一日おきに飲んでやめていく方法、他の睡眠薬に切り替えてやめていく方法など、いろいろあります。基本的には、やめたいときは医師と相談しながらやめるのがよいと思います。」とある。

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睡眠薬の減薬・断薬方法

(スイミンヤクノゲンヤク・ダンヤクホウホウ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①宇田川久美子『睡眠薬その一錠が病気をつくる』 河出書房新社,2018,158p. 参照はp.117-122.
②福西勇夫『「睡眠薬」の本』 テンタクル,2000,152p. 参照はp.67.
③谷口充孝『不眠症と睡眠薬』大阪 フジメディカル出版,2005,87p. 参照はp.50-51.
④大川匡子『不眠の医療と心理援助』 金剛出版,2010,217p. 参照はp.166-174.
⑤石原藤樹『誰も教えてくれなかったくすりの始め方・やめ方』 総合医学社,2016,6,161p. 参照はp.13-24.
⑥田中正敏『睡眠薬』 保健同人社,2002,79p. 参照はp.62.

NDC分類
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492:臨床医学.診断・治療

493:内科学

498:衛生学.公衆衛生.予防医学

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