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交通渋滞がおこるしくみ
質問内容
回答内容
渋滞の定義
①『クルマの渋滞アリの行列』
P.16 各高速道路株式会社では一般の高速道路における渋滞を「時速40キロメートル程度以下で低速走行あるいは停発進を繰り返す車列が、長さ1キロメートル程度以上かつ15分以上継続した状態と定めている。」と書かれている。
渋滞の原因
②『駐車学』
P.31 「道路空間が狭いわが国の道路においては、狭幅員道路や交差点周辺部の路上駐車が渋滞の原因となることが多い。」と説明されている。
③『トコトンやさしい道路の本』
P.28-29 「道路の構造などによって低い区間が存在し、そこに上流からこれを超える交通需要が到着すると交通渋滞が発生することとなるわけです。このような区間をボトルネックと言います。代表的なボトルネックとしては高速道路ではサグと呼ばれる区間、一般道路では信号交差点が挙げられます。」とある。また、ボトルネックと渋滞の関係についてグラフで紹介されている。
P.30-31 ボトルネックで渋滞が起こる原因について、高速道路のサグ区間には勾配があり、「①ドライバーはこの上り坂に気づかずにアクセルを踏まず速度が低下、②後続車は前方車との車間が縮まるため車間を確保しようとしてブレーキを踏む、③これが後続の車に連鎖しやがて渋滞に至る」と図を用いて説明されている。
④「サグ部に潜む目の錯覚と『渋滞』」『Civil Engineering Consultant 』第268号
P.24-27 「サグ部の道路構造に潜む目の錯覚によって、ドライバーが上り坂であることを正しく認識できていない可能性について」紹介されている。
渋滞の発生について
⑤『「渋滞」の先頭は何をしているのか?』
P.25-28 「高速道路を運転していると、少しぐらいの混雑でもつい右側の追越車線を走ってしまうようになる。」とあり、渋滞が追越車線から発生する傾向があることが説明されている。そして、車間距離と流れの効率の関係に触れ、「車間距離が詰まっていると、自由な流れは小さなきっかけで渋滞に急変してしまう」とある。これを「自然渋滞の発生メカニズム」というとある。また、自然渋滞の発生とサグについて説明されている。
⑥「渋滞発生と伝播のメカニズム」『Civil Engineering Consultant 』第268号
P.8-11 道路の容量と交通量の関係や渋滞が発生・伝搬していくメカニズムについて図やグラフを用いて説明されている。
⑦『渋滞学』
P.48 車間距離が大体40m以下になったとき渋滞が発生するとある。
渋滞の判定について
⑧『図解・首都高速の科学』
P.112-115 渋滞情報の収集には車両感知器が使用されており、車両感知器で計測した車両の速度から渋滞を判定していると書かれている。また、判定方法について図を用いて説明されている。
渋滞の種類と起こる場所について
⑤『「渋滞」の先頭は何をしているのか?』
P.35-43 3種類に分けられており、「第1章」に自然渋滞、ボトルネック渋滞、ダンゴ型渋滞として詳しく解説されている。
P.65-77 トンネルやカーブ、車線変更、合流等でどのように車両の速度低下が起こり、渋滞が作られていくのかについてそれぞれ説明されている。なお、車線変更により起こる渋滞について1台1台の車両挙動を調べた論文として、「ITSを活用した高速道路サグ部渋滞対策の実現に向けた取り組み」(畠中秀人、山田康右、前田雅人他著)(『交通工学』第41巻増刊、2006、P.38-45)が紹介されている。
渋滞の解消方法
⑨「渋滞対策への取組み」『Civil Engineering Consultant 』第268号
P.12-15 都市部における渋滞対策の取組みについて一般道路と首都高速道路に分けて図を用いて説明されている。
⑩「自然渋滞、急がばあけよ!?2秒の車間距離が、サグ渋滞を緩和」『JAF Mate』第51巻第8号
p.30-p31 サグ渋滞の原因と解消法、渋滞のメカニズムやACCの仕組みについて図を用いて説明されている。これによると「サグ渋滞を防ぐには」1.キープレフトを遵守、2.適正な車間時間(車間距離)をめざす、3.道路の勾配が変わっても、必要以上に前者との車間時間を増減させない」とあり、「2と3はアダプティブ・クルーズ・コントロール(ACC)と呼ばれる装備で自動的に行うこともできる。」「ACC装着車は、高速道路ではオンにすることを心がけよう。」と書かれている。
⑪『東名・名神高速道路の不思議と謎』
P.76 大和トンネル付近の渋滞は、「交通容量が不足しているのが最大の原因」とあり、交通容量を増やすため、片側4車線化する工事が行われていると説明されている。
P.83-84 海老名JCTの渋滞の原因は繰り返し車線変更を行うことがボトルネックとなっており、「直線側の車線数を絞って、合流側の車線を増やすという、これまでの常識を覆す改善でした。」とあり、車線数の計算式が掲載されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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