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ホウネンエビについて
質問内容
回答内容
以下のとおり、①~④には、ホウネンエビの生態について記載がある。⑤には、採集、飼育方法について記載がある。
①には、オスとメスの写真が掲載されており、「腹を上向きにして独特の泳ぎ方をするホウネンエビ。体長1~2cm。頭部の第2触覚が大きなオス(上)とメス(下)。メスのからだに卵の入った袋が見える。水田にたくさん発生すると豊年になるといわれ、この名がある。カブトエビもホウネンエビも除草を手伝ってくれる。」と記載がある。また、「エビの仲間で変わっているのが、カブトエビとホウネンエビです。田んぼに水が入るとまもなく群れが姿をあらわします。どちらも田んぼに水が入ってから1か月ほどの短い期間で繁殖し、乾燥に強い卵をのこすと死んでしまいます。カブトエビもホウネンエビも、乾燥した時期と水のある時期を生きぬく能力をもっています。乾燥の時期から水のある時期へはげしく環境が変わる田んぼに適応した生き物といえます。」「ホウネンエビがいつごろから日本にいたのか、江戸時代の書物にも記録がありますが、カブトエビは20世紀の初めまで記録がありません。」とも記載されている。
②には、「かたい甲らがない甲かく類で、初夏の田んぼにあらわれます。11対の足を上にして泳ぎ、植物プランクトンを食べます。体の色は白や緑などがあります。オスはメスよりも、あごのようなしょっ角が大きく発達しています。」「さかさまで泳ぐから魚と見まちがえる人が多くいるよ。」とし、上と横からの写真を掲載している。
③には、「ホウネンエビ目ホウネンエビ科の甲殻類。体長1~2cmの原始的な甲殻類。初夏から秋にかけて、西日本の水田などにあらわれる。朝鮮半島や中国にも分布する。からだは無色半透明で、かたい殻をもたない。腹を上にむけて泳ぎ、水中の植物プランクトンを食べる。水田にたくさんあらわれると豊作になるという言い伝えが、名前の由来。1950年代くらいまでは、ごくふつうにみられたが、農薬や化学肥料の影響などで急速に数がへった。」と記載されている。
④には、「ホウネンエビやカブトエビもミジンコ類と同じく耐久卵で乾燥にたえ、初夏のころ、水田に水か入るとふ化して泳ぎ出します。ホウネンエビは、からだをおおうような大きな殻をもたず、腹側を上にして泳ぎます。」「体長3cm。水田や沼などにすむ。植物プランクトンや水中の有機物をこし集めて食べる。」と記載されている。
⑤には、アルテミアの項目に「淡水で飼育できるアルテミアのなかま」として、「ホウネンエビはアルテミアによくにた形をしているが、腹を上にして泳ぐ。」と紹介されている。また、採集は「夏に田んぼで網ですくいとるか、その他の時期に泥の中にまざっている卵を泥ごとすくって採集する。」、持ち帰り方は「バケツに、すんでいた場所の泥を入れ、水をあさく入れて持ち帰る。」、卵のふ化は「泥ごと採集した卵は1度水をぬいて日光で乾燥させ、その後水をあさく入れて日陰で放置しておくとふ化してくる。」と記載されており、えさはパンくず、かつおぶしの粉、テトラミンの粉が紹介されている。幼生の飼育装置のイラストも掲載されている。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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