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巡視船と巡視艇の違い
質問内容
回答内容
①海上保安庁のホームページの「よくあるご質問」に「質問 巡視船と巡視艇の違いはなんですか?」という項目があり、
「巡視船 主として法令の海上における励行、海難救助、海洋の汚染及び海上災害の防止、海上における犯罪の予防及び鎮圧、海上における犯人の捜査及び逮捕その他海上の安全の確保に関する事務に従事するもの
巡視艇 主として、基地周辺海域における上記の事務に従事するもの
と種別されています。
つまり、巡視船と巡視艇は、どちらも海上における治安の維持や海難救助等の業務を行うための船舶ですが、より広範囲の海域で行動する巡視船に対して、巡視艇は、主に港内や沿岸部付近でこれらの業務に従事しております。」
と記述がある。
詳しく調べるため、図書資料を探したところ、以下の資料から回答が得られた。
②『海上保安庁』「4.巡視船艇の秘密」をみると「(略)活動の主力となっているのが、巡視船と巡視艇である。いずれも、海上の治安維持、警備、海難救助を主な任務としている。それらの船艇が、「船」と「艇」と異なる呼び方をされているのは、活動するエリアが違い、また船の大きさも違うからである。」とあり、役割を示したうえで、その違いを「エリア」と「大きさ」と種別している。その根拠は、巡視船は「外洋を担当する巡視船の場合、高い船体強度が必要であり、航行の安定のためにも大型船である必要がある。1週間、2週間と航海がつづく場合に、多量の物資を積み込まなければならないことも、大型化につながっている」としているが、それに対し「巡視艇の活動範囲である港湾、沿岸海域では、多数の民間船舶が航行しているので、大きい船体では、かえってじゃまになりかねない。海洋犯罪の摘発にあたっても、小型のほうが犯罪者に悟られにくい。」と記載してある。ただし、「(略)船体の大きさだけでは、両者を見分けることはできない。小型の巡視船と大型の巡視艇では、おなじくらいのサイズだからだ。」とあり「外洋を担当する巡視船には、7000トン級の大型巡視船から、巡視艇と変わらないくらいの小型の巡視船もある。」として、例外もあることがわかった。
③『海上保安庁「装備」のすべて』によると「巡視船は基準排水量によって型式が分類されており、(中略)記号を見れば、船体のサイズが判別できます。」とあり、記号による分類を表で紹介している。また、「巡視艇は全長で型式が分類されており、全長23~35mのPatrol Craft(PC)と、全長15~20mのCraft Large(CL)に分類することができます。」とあり、同様に分類を表記している。
④『よくわかる海上保安庁』には、「大型のものが「巡視船」」「小型のものを「巡視艇」」とある。
⑤『安全を守る仕事 3 写真とイラストでよくわかる! 海上保安庁』には、「広い海域で行動する大型の船が巡視「船」」「港などで活動する小型の船が、巡視「艇」」とある。
回答館・回答団体
岡山県立図書館
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