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公民館とコミュニティセンターの違い

質問内容

公民館とコミュニティセンターの違いが知りたい。

回答内容

①『社会教育・生涯教育辞典』の【公民館】の項目には、「日本固有の地域社会教育施設。〔概観〕社会教育法は「公民館は、市町村その他一定区域内の住民のために、実際生活に即する教育、学術及び文化に関する各種の事業を行い、もつて住民の教養の向上、健康の増進、情操の純化を図り、生活文化の振興、社会福祉の増進に寄与することを目的」(社会教育法第20条)としており、単なる「貸し館」施設ではなく、地域住民の実生活に密着して、様々な学習要求に応えるための総合的な社会教育施設である。」と書かれている。
また、【コミュニティセンター】の項目には、「〔概観〕」近隣地区の住民が社交・レクリエーション・教育などの機会をもって福祉の向上とコミュニティの再生を図るよう設置された施設である。」と書かれている。

②『公民館・コミュニティ施設ハンドブック』には、「公民館とコミュニティ・センターの対比(試論)」という表が掲載されており、根拠法令、制度的位置付け、役割、施設建設、管理責任、職員、運営組織、予算の8つの項目で比較している。

③『公民館・コミュニティセンター 建築計画・設計シリーズ11』によると、「公民館・コミュニティセンターは、ともに「地域住民のための集会を中心とした場」としての施設であるが、制度により各々の目的・機能あるいは管理運営等の点で異なる。公民館は、社会教育法に基づき、専任職員の指導のもとに住民の実生活に即した教育・学術・文化に関する事業を行いながら、学習の場を中心として生活文化の向上、社会福祉の増進に寄与することを目的としている。一方、コミュニティセンターは、自治省によるコミュニティ振興政策の一環としての施設であり、図書館・健康増進施設の設置を原則とし、地域の要望・事情等を計りながら、管理運営は住民主導型つまり住民自治の実現の場として、新たなコミュニティの創造を目的としている。」と書かれている。また、「公民館とコミュニティセンターの相違点」という表が掲載されており、機能、目的、運営方法の点で対比している。

④『建築設計資料 9 コミュニティセンター』によると、「コミュニティセンターと称する住民センターがつくられ始めるのは、オイルショックに先立つ1971年からのことだが、自治省が全国40地区にモデルコミュニティを指定することでスタートした。コミュニティセンターは公民館より明確に地域的住民センターを志向しているが、(中略)すでに公民館とコミュニティセンターとの違いは、殆どないに等しい。」と書かれている。

⑤『講座転形期の社会教育 3 社会教育の施設論』には、「コミュニティセンターは、一定地域を対象とした地域づくりを役割とする点において公民館と類似しているが、専門的な職員や公民館運営審議会のような住民参加制度について法律で定められていない点において公民館と異なっている」と書かれている。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

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公民館とコミュニティセンターの違い

(コウミンカン ト コミュニティセンター ノ チガイ)

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岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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①社会教育・生涯学習辞典編集委員会『社会教育・生涯学習辞典』 朝倉書店,2012,674p. 参照はp.140-141,186.
②日本公民館学会『公民館・コミュニティ施設ハンドブック』 エイデル研究所,2006,502p. 参照はp.35-38.
③有田桂吉 [ほか]『公民館・コミュニティセンター』 市ケ谷出版社,1996,133p. 参照はp.6-7.
④建築思潮研究所『建築設計資料 9』 建築資料研究社,1985,208p. 参照はp.5-6.
⑤鈴木眞理『講座転形期の社会教育 3』 学文社,2015,189p. 参照はp.36.

NDC分類
NDC分類

379:社会教育、家庭教育、生涯学習

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