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介護における体の使い方

質問内容

介護において負担の少ない体の使い方が科学的に説明している本が読みたい。

回答内容

(1)『介護のためのボディメカニクス』には、「ボディメカニクス(Body Mechanics)は,人間の動作・姿勢に関わる手・足、肘・膝、脊柱など身体各部位に力学原理を応用した動き・動作・運動,姿勢保持のための技術です。介護分野でのボディメカニクスとはわかりやすく言うと「力学原理を活用して最小の労力で介護する技術」と言えるでしょう。」と書かれています。力のベクトル、力のモーメント、てこの原理、ニュートンの運動の3法則などについての説明と、それらの力学原理を応用した介護動作について解説されています。

(2)『介護職のための正しい介護術』の「第1章 楽に介護をするためのボディメカニクス」では、ボディメカニクスで活用する力学的原理として、力のモーメント、重心、摩擦力、慣性力が挙げられています。それぞれの力学原理の意味、実例を用いた介護等への活用方法が図とイラストで解説されています。

(3)『利用者にも介助者にも安心・快適な介護術』の「第2章 安心で快適な介護技術の原則」では、「人間の本来の動きを大切にする」として、ボディメカニクスを意識した介護技術に言及しています。「重心を垂直ではなく水平方向に動かす」、「力を効率よく使う」、「摩擦を減らす」の3つの原則について解説があり、「力を効率よく使う」ではてこの原理が用いられています。第3章以降の実際の介助の場面では、写真に重心移動や動きの方向を矢印で示すなどして解説しています。

(4)『看護・介護を助ける姿勢と動作』では、簡単な動作実験や身近な例を用いてボディメカニクスの基本が紹介されています。「第3章ボディメカニクスを理解するためのやさしい力学」では、ボディメカニクスの理解に必要な力学の基礎についてイラストを用いて説明しています。

(5)『いちばんわかりやすい介護術』では、介護のルールの1つとして「自然な動きを邪魔しない」が挙げられています。ここには「機械は最短距離を直線で動きますが、人の動きには独特の曲線が生じます。これを「生理学的曲線」と呼び、“自然な動き”を意味します。この曲線に沿って介助すれば力は必要ありません。」と書かれています。例えば、「第4章 イスから立ち上がる&座る」では、「自然な立ち上がりの基本動作」のイラストで、この生理学的曲線を用いた解説がされています。

(6)『リハビリ現場で使える移動・移乗技術トレーニング』は、リハビリテーション専門職員を対象にした“移動・移乗”技術についての資料です。介助者のトレーニング方法や移動・移乗技術の基本から応用、そして脊髄損傷などの全介助の障害者や高齢者に対応できる介助法が掲載されており、豊富なカラー写真に重心の移動や力の方向が矢印で示されています。また、アプリをインストールすることでスマートフォンやタブレットを使用して、AR動画を見ることができます。

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介護における体の使い方

(カイゴ ニ オケル カラダ ノ ツカイカタ)

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(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
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(1)小川鑛一,北村京子『介護のためのボディメカニクス』 東京電機大学出版局,2016,181p. 参照はp.2-3.
(2)寺島彰『介護職のための正しい介護術』 成美堂出版,2006,142p. 参照はp.8-25.
(3)髙山彰彦『利用者にも介助者にも安心・快適な介護術』 中央法規出版,2020,200p. 参照はp.10-15.
(4)小川鑛一『看護・介護を助ける姿勢と動作』 東京電機大学出版局,2010,6,191p.
(5)三好春樹『イラスト図解いちばんわかりやすい介護術』 永岡書店,2020,191p. 参照はp.18-19,65.
(6)平田学『リハビリ現場で使える移動・移乗技術トレーニング』 中央法規出版,2019,141p.

NDC分類
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369:社会福祉

492:臨床医学.診断・治療

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