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花祭りに甘茶を飲む理由

質問内容

花祭りの時、甘茶を飲む理由と、甘茶とはどんなお茶なのかが載っている児童書が見たい。

回答内容

①『心をそだてる子ども歳時記12か月』には、花祭りは、「釈迦(仏さま)の生まれた日を祝う行事。」とあり、「寺には、花でかざった花御堂が用意され、その中の釈迦の像に甘茶をかけます。この甘茶を飲むと、病気をしないといわれています。」との記載がある。また、「甘茶は、「やまあじさい」という植物で作られます。砂糖のような強いあまさではありませんが、この植物にはあまみがあります。砂糖がなかった時代には、食品にあまみをつける調味料として用いられました。つたから作った甘葛も、あまみとして古くから使われました。『枕草子』で有名な平安時代の女流作家、清少納言は、けずった氷に甘葛をかけたものが好物だったようです。」との記載がある。

②『「和」の行事えほん1』には、花祭りとは、「仏教の開祖(教えを開いた人)であるお釈迦さまの誕生日を祝う行事です。」とあり、「この日は、お寺の境内や本堂に、お花でかこまれた「花御堂」がつくられます。中央におかれたお釈迦さまの像に、柄杓で甘茶をかけて祝います。」との説明があり、「甘茶をかけるのは、お釈迦さまが誕生した時、龍が天からおりてきて、甘露(甘いつゆ)という霊水をふらせ、産湯をつかわせた、という伝説からきています。お参りしたあとは、甘茶をいただいて帰り、健康を祈ってみんなで飲みましょう。」との記載がある。

③『親子でたのしむ日本の行事』には、「花祭り」は、仏教を開いたお釈迦さまの誕生日をお祝いする日。お寺では花で飾ったお堂がつくられ、そこにお釈迦さまの像がおかれます。そしておまいりにきた人は、お釈迦さまの像に頭から甘茶をかけ、健康をお祈りします。」とあり、「甘茶は、アジサイの仲間であるアマチャの葉を使ったお茶。この日お寺でもらってきた甘茶を家族で飲むと病気をしないといいます。また、甘茶を使って墨をすり、「千早振る、卯月八日は吉日よ、かみさげ虫を成敗ぞする」というおまじないを書いて虫よけにする風習もあります。」との記載がある。

④『イラストでわかる日本の伝統行事・行事食』には、「4月8日は仏教の開祖、お釈迦さまの誕生日です。これを記念してお寺でおこなう行事を「花祭り」といいます。」「お寺ではこの日、「花御堂」という季節の花々で飾った小さなお堂をつくり、中央に銅盆を置いて、その中にお釈迦さまの生まれたときの姿をかたどった立像「誕生仏」を据えます。参詣人はこの立像の頭に甘茶をそそぎ、礼拝します。これはお釈迦さまが生まれたとき、雲の上に竜が現れて、清浄の水を吐きそそいで産湯をつかわせた、という伝説にもとづきます。」との記載がある。また、「甘茶と書道と虫除け」の項目に「甘茶の原料は、アマチャ(ユキノシタ科、アジサイの変種)という植物の葉を乾燥させたものです。甘茶は参詣者にもふるまわれ、水筒やびんに入れてもち帰ることもできます。」とあり、効能については、「甘茶にはいろいろな効能があります。硯にに入れて墨をすり、字を書くと書道が上達するといわれています。」また、「この墨で「昔より(あるいは、年ごとに/千早振る)卯月八日は吉日よ、神さけ虫を成敗ぞする」と書いた紙を逆さまに貼っておくと虫除けになるともいわれます。」との記載がある。

回答館・回答団体

岡山県立図書館

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花祭りに甘茶を飲む理由

(ハナマツリニアマチャオノムリユウ)

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または団体

岡山県立図書館

(オカヤマケンリツトショカン)

情報源(回答)
情報源(回答)

①『心をそだてる子ども歳時記12か月』 講談社,2005,119p. 参照はp.41.
②高野紀子『「和」の行事えほん1』 あすなろ書房,2006,59p. 参照はp.22.
③『親子でたのしむ日本の行事』 平凡社,2014,127p. 参照はp.48-49.
④坂本廣子『イラストでわかる日本の伝統行事・行事食』 合同出版,2017,223p. 参照はp.44-45.

NDC分類
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386:年中行事、祭礼

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